何だこれ? 福光村・昆虫記  Fukutomi design office 元に戻る
★何だこれ#18
 #S049−7 オオワラジカイガラムシ♀(ワタフキカイガラムシ科)
 撮影F7:2007/05/11 温泉津町
 体長成虫♀8〜12mm(日本で最大)、♂約5mm。♀は、全体に暗い赤褐色で、縁が橙色、白いロウ物質の綿や粉で覆われています。肢や触角は黒色をしています。ナラ科のナラ,カシ,シイなどやケヤキの木の枝や葉上を移動して吸汁します。 
★何だこれ#17
 #K176 マルクビツチハンミョウ♀(ツチハンミョウ科)
 撮影C:2007/05/X 大田市三瓶町 太平山の山頂
 大きなアリに見えますが、ツチハンミョウ科に属する甲虫で、ハンミョウ科とは別の科です。近い仲間にアカハネムシやカミキリモドキ,クビナガムシがいます。体はブヨブヨしていて、甲虫の硬い感覚ではありません。歩くのが遅く簡単に捕らえることができますが、体から黄色い汁を出し、触れるとカンタリジンの成分が含まれていて、火傷の症状を引き起こします。体長7〜27mm。全体は黒い青色で、触角は短く、前胸部背が横長であることが本種の特徴です。幼虫はハナバチ類に寄生し、成虫は雑草を食べます。

<似た仲間>
●ミヤマツチハンミョウ:保育社甲虫図鑑Vに、マルクビツチハンミョウに似ているとあり、前胸部の幅がやや狭く、点刻が浅いとありました。こちらは春では雪が残る高山に生息していて、夏に出現するそうです。写真は854mの太平山山頂ですからこちらの可能性も少しあります。
★何だこれ#16
 #C124 フユシャク♀ (シャクガ科)
 撮影F7:2006/02/23  温泉津町
 名前までは分かりませんが、フユシャクの♀です。漢字で「冬尺」と書き、冬に活動する尺蛾(シャクガ)から名付けられています。写真は♀で、翅が無くガに見えません。この仲間の♀は翅が退化していたり小さく、飛ぶことはできません。主に12月中旬頃から翌年の2月頃に成虫で出現し、食木に産卵します。卵は早春に孵化し、幼虫は若葉を食べて成長し、夏に土にもぐって蛹(さなぎ)になります。普通のガやチョウと違って、反対の季節を生きいています。
 ♂♀共に口吻(こうふん)がなく、成虫の状態で栄養を補給することはありません。冬に吸蜜する花がないことや、冬に水分などを吸蜜すると凍る問題があることから、退化したと考えられています。成虫は栄養補給無しに1ヶ月前後生きます。
■写真の体長5mm前後、モモの木で見付ける。
●ウスバフユシャク:体長♀6〜9mm、食草:バラ科のサクラ,モモ
●ホソウスバフユシャク:体長♀5mm前後、食草:コナラ
★何だこれ#15
 Q073 不明(?科)
 撮影S10:2010/05/06 相模原市 相模原公園
 ザトウムシのように見えました、脚が短いのでクモかもしれません。

異様さは、ヤマハタケグモに似る
★何だこれ#14
 #Q044 シロオビトリノフンダマシ♀(コガネグモ科)
 撮影F7:2005/08/17  温泉津町
 体長♀7〜8mm、♂1〜1.5mm。巾広い腹部が特徴的で、全体が黄土色で横に黄白の帯があります。腹部の先は黄金色をしています。昼間はススキの葉の裏に隠れ、日が沈む頃から水平円網を張って虫を捕らえる活動をします。明け方頃巣をかたづけ、再び葉裏に隠れます。白い部分とその周辺の黄土色の部分はぬれた様な光沢があり、鳥の糞に良く似ています。
■鳥の糞の白い部分は尿酸というそうで、哺乳動物の尿に当たる部分だそうです。

★何だこれ#13
 #Q033−1 アリグモ♂(ハエトリグモ科>アリグモ属)
 撮影D:2005/05/17 温泉津町
 体長♀7〜8mm、♂5〜6mm。草や木の葉の上を這いまわって、獲物を捕らえるタイプです。形がアリに似ています。クロヤマアリに擬態しているといわれています。
■♂の上アゴは長く突き出ていますが、♀には見られません。

★何だこれ#12
 #C094−2 マツカレハの空繭(カレハガ科)
 撮影D:2005/03/19
 マツカレハの空っぽの繭の様です。黒い刺毛の固まりの部分が風雨で脱落して、丸い穴がポコポコ開いた形になった様です。


★何だこれ#11
 #X004 スジモンヒトリの繭(ヒトリガ科)
 撮影D:2005/03/19
 


★何だこれ#10
 #C084 マダラマルハヒロズコガ(ヒロズコガ科)
 撮影D:2005/05/30 温泉津町
 平たいヒョウタン型の板に見えるものは、ガの幼虫が作った楯(たて)の様なものです。この裏にイモムシ形の幼虫が隠れています。鼓(つづみ)に似ていることから別名ツヅミミノムシというそうです。



★何だこれ#9
 #H014−3 変なクマバチ(コシブトハナバチ科)
 撮影D:2005/05/04 温泉津町井田
 クマバチにしか見えませんが、複眼が緑色で、褐色斑紋があります。
腹部背に灰色の帯が2本ある様に見えます。


■2006.05.10追記:別のクマバチ写真から分かったことは、光の当たり方によって全体が黒く見えたり、褐色斑が見えたりする様です。
★何だこれ#8
 #C059 イラガの繭(イラガ科) [拡大
 撮影D:2004/12/21 温泉津町
 サクラの木の二股に分かれた小枝に付いているのは、子鳥の卵ではありません。大きさ12mm前後のイラガの繭(まゆ)です。繭には独特の灰白地に茶色の縦縞模様があります。マルピギー氏管から分泌される分泌液によって形成され、石灰質で硬いのだそうです。繭の中は前蛹(まえさなぎ)と呼ばれる状態で、この形で越冬します。来年の5月頃から羽化し始め成虫として出てきます。硬い繭は上部の方に丸く弱くなった箇所が作られていて、内部から力を加えると簡単に丸い蓋(ふた)となって開くそうです。穴の開いた繭の形から雀の小便担桶(スズメのしょうべんたご)と呼ばれています。一度開いてしまうと繭の硬さはなくなります。しかし鶏の卵に比べ弾力あり、指で押すとペコペコします。イラガの繭は普通カキ,ナシ,ウメ,リンゴの木で見かけます。図鑑で食草にサクラは書かれていませんでした。この木に2個確認したそうですから、サクラの葉も食べるのでしょう。


★何だこれ#7
 #S037 ミミズク幼虫(カメムシ目>ミミズク科)
 撮影C:2004/09/02 邑智郡石見町井原
(2004.11.14 ミミズク幼虫と同定)
写真はぼけていてはっきり分かりません。しかし見ているとだんだん左が頭の様な気がしてきました。図鑑でカメムシ目にいたような記憶がありますが、思い出せません。それとも触角が見えないので昆虫の幼虫でしょうか?。大きさは7〜8mm前後だそうです。
<似ている虫>
●ヒラタドロムシの幼虫(甲虫目>ヒラタドロムシ科)
 幼虫の大きさ10mm前後の小判型で、平たい。サンヨウチュウの様な形。幼虫期水中で岩にへばり付いて藻類を食べて生活し、7月頃蛹になるために陸上に上がり地中にもぐります。成虫は地上で生活します。幼虫の肢は上から見えない形です。なんとなく似ていますが図鑑で見る限り違う種類と断定できます。
●チビヒゲナガハナノミの幼虫(甲虫目>ヒラタドロムシ科)
 ヒラタドロムシより長い形

 #S037−1  S037を指に乗せた別写真
 ヒザラガイの様に見えていた虫がこの写真によりミミズクの幼虫と判明しました。肢がないので昆虫ではない印象がありましたが、S037の真ん中当たりの縁沿いを見ると確かに足らしきものが見えます。後から分かって見れば顔が似ていると思いますが、最初は皆目見当(かいもくけんとう)が付きませんでした。ミミズクはサナギにならずこの薄っぺらい形から脱皮して成虫になります。
■ミミズク成虫:全長14〜18mm、体長♂14mm前後、♀18mm前後。成虫はヨコバイやウンカの形をしています。特徴的なのは前胸部背に耳状の突起があることで、これが鳥のミミズクに似ていることから名が付いています。♂は真上に、♀はさらに大きく前方上に突き出ています。クヌギなどのナラ科の木に寄生します。

■2004.12.05石見海浜公園で撮影した別のミミズク幼虫


★何だこれ#6
 #Q027 ヤマトコマチグモ(フクログモ科)
 撮影C:2004/06/20  温泉津町福光 草むら 
(2004.11.28名前訂正) 体長♀9〜11mm、♂8〜10mm。コマチグモ類では最小の大きさです。全体が茶褐色で、透明感のある光沢があります。ヨシ,カヤ,ススキの葉を三角に曲げて巣を作ります。本種の巣は写真の様に一巻きで処理され巻き終わりが上を向いているそうです。カバキコマチグモは三角形ですが斜めに1回以上巻かれていて、巻き終わりが下を向いているものが多いそうです。
●カバキコマチグモ:体長♀12〜15mm、♂10〜13mm。葉の上を動き廻る徘徊性のクモで、イネ科のススキなどの葉を三角に折り曲げて巣を作ります。毒性が強く噛まれて痛みが激しい場合は、病院で処置してもらった方が良いそうです。母グモは巣の中で子グモを守り生活し、最後に子グモの餌になるそうです。但し全ての子グモが親グモを食べる習性があるわけではないようです。
●ハマキフクログモ:ヤマトコマチグモの巣と似た形で、縦に長い。


★何だこれ#5
 #H033 ミカドアリバチ♀(アリバチ科)
 撮影C:2004/08/29 温泉津町福光  民家k庭
 アリの様に見えますがアリバチというハチの仲間で、♂には翅がありますが、♀にはありません。写真は♀で頭部と腹部は黒く胸部が紅褐色して、毛で覆われています。腹部と肢に白い毛の帯が見られます。体長♂13mm、♀12mm。マルハナバチ類の巣に侵入して幼虫に卵を産み付け寄生します。


★何だこれ#4
 #K175 テントウノミハムシ(ハムシ科)
 撮影F7:2007/05/17 温泉津町
 体長3〜3.5mm。アカホシテントウ属に似ていますが、見えている触角がテントウムシの触角と異なります。テントウムシは先が丸く短いです。黒地に1対の赤い斑紋には変異が多く、全体に赤褐色したものもいます。本種の成虫はネズミモチやヒイラギの葉を食べます。

<似た仲間>
●ヘリグロテントウノミハムシ:体長3.2mm
 テントウノミハムシと近縁,ネズミモチやヒイラギの葉を食べる
●ヒメテントウノミハムシ:体長2.5mm
 小型,イボタノキの葉を食べる


★何だこれ#3
 #S032 キボシマルウンカ(マルウンカ科)
 撮影C:2004/09/02 温泉津町福光 山道
 あぶないあぶない、編集者は実物を見ていないので騙されるところで、テントウムシとして掲載するところでした。本種はカメムシの仲間で、背に大きな三角形の小楯板が見えます。テントウムシはアルカロイド系の毒をもち、肢関節付近から分泌します。マルウンカは毒をもつテントウムシに似せて擬態し、身を守っているのだそうです。山地に住み、ヤブマオに付くそうです。写真はクワの木の汁を吸っているところです。マルウンカ全般の体長3.5〜5mm。



★何だこれ#2
 #C048 ヒメクロイラガ若齢幼虫(イラガ科)
 撮影F:2003/09/16 温泉津町福光 民家k庭の柿木
 撮影当初何という種類の虫か分かりませんでしたが、最近イラガの若齢幼虫であることが分かりました。分からなかったのは若齢幼虫と成長した幼虫とでは色も形も違うからです。幼虫は成長して行く過程で黒い点が密になり、全体が黒くなります。イラガの幼虫は毒刺毛を持つものが多くいますので、注意が必要です。幼虫はモミジ,サクラ,カキの葉を食べます。上の写真はカキの葉を食べているところです。
<似ている若齢幼虫>ヒロヘリアオイラガ,イラガ,アオイラガ


★何だこれ#1
 #C047 タケカレハの繭:まゆ(カレハガ科)
 撮影C:2004/05/21 温泉津町福光 草むら
 白いブドウパンのように見えますが、カレハガの繭(まゆ)です。上から下まで5〜6cm。幼虫も同じような長さをしています。干しブドウに見える黒い部分は、幼虫の頃の黒い毒刺毛なので、直接触ってはいけないそうです。幼虫はササやイネ科の植物を食べます。
<似ている繭>マツカレハ,ヨシカレハの繭



#X001〜X016
 #X016 不明(科)  #X012 不明(科)
 撮影F7:2009/06/08 温泉津町  撮影F7:2009/05/10 温泉津町
 #S078 不明(半翅目)  #Q051 イソウロウグモの卵嚢(ヒメグモ科)
 撮影F7:2007/01/19 大田市 大森銀山  撮影C:2007/02/05 大田市大森町 仙ノ山
 半翅目がロウ物質を出して、固まってしまった様に見えます。
種類に関しましては、現在調査中です。
■似ている卵嚢(らんのう)
チリイソウロウグモの卵嚢:クサグモの網に入っていそうろう生活しするクモで、お腹が空くと網主のクモを食べてしまいます。卵嚢は球形で先が筒状に突起しています。網に複数個並べてぶらせ下げます。写真は突起している部分が少し大きいので、他のイソウロウグモかも知れません。
 #B038 ノミバッタ(ノミバッタ科)  #Q049 マルトビムシ(トビムシ目>マルトビムシ科)
 撮影F7:2006/05/04 温泉津町  撮影X:2006/05/14 温泉津町今浦
 #X009 体長2mmの不明な幼虫(チャタテムシ科)  #X009−1 体長2mmの不明な幼虫(チャタテムシ科)
 撮影F7:2006/11/03  撮影F7:2006/11/03
 #X008 クサカゲロウの様に葉裏にぶら下った卵  #X007 卵?
 撮影D:2005/05/04 温泉津町  撮影D:2005/05/04 温泉津町
 C114 シラホシコヤガ(ヤガ科>コヤガ亜科)  #X003 繭?
 撮影D:2005/03/19  撮影D:2005/03/19
 体長15mm。体は軟弱で半透明な色をしています。外見は粉状の地衣片を綴(つづ)り合わせ厚く体を覆っています。第2,3,4と9腹節に突起が見られます。4月〜5月に見られ、スギ,ヒノキ,クヌギ,ケヤキの幹に生える地衣類にいます。   ヒノキの根元に付いている繭(まゆ)の様なものだそうです。大きさは縦18mm横12mmぐらいだそうです。外皮はヒノキの樹皮の繊維で覆われています。中央上一箇所に小さい穴らしきものがあるそうです。アリの巣でしょうか、ガの繭でしょうか、只今調べ中です。
 #X002 不明  #X001 ハカマカイガラムシの仲間
 撮影D:2005/03/19  撮影C:2004/07/02 温泉津町福光 民家k庭
 何でしょうこれは、7mm前後の殻に包まれた卵の様なものだそうです。木は生きている木だそうですからキノコではない気がしますが、分かりません。只今調べ中です。  何でしょうこれは、ガの様なカイガラムシ様な?。分かりません。以前移動するタイプのイセリアカイガラムシを見たことがありますが、全部が真っ白ではなかったですし、白い突起の出方が違います。分かるのに時間が掛かると思います。
2009.06.10追記:ハカマカイガラムシという仲間に似ています。
 #S044−4 クロヒラタヨコバイ幼虫(クロヒラタヨコバイ科)  #K183−2 コクロヒメテントウ幼虫(テントウムシ科)
 撮影F7:2006/05/15 温泉津町  撮影F7:2006/09/03 温泉津町
 クロヒラタヨコバイか、オオクロヒラタヨコバイの幼虫かは不明です。  成長前のセスジコナカイガラムシに似る。
 #S082 半翅目の幼虫  #S082−1 半翅目の抜け殻
 撮影F7:2007/05/05 温泉津町  撮影F7:2007/05/22 温泉津町
 体長2〜2.5mm。  付いている葉はコナラ
 #X010  #X011 アブラムシ
 撮影F7:2006/01/16 温泉津町  撮影F7:2006/01/16 温泉津町
 #X013 クワの葉に付いていた不明な卵?  #S108 クヌギトゲアブラムシ(アブラムシ科) 無翅型
 撮影F7:2007/07/03 温泉津町  撮影F7:2007/07/03 温泉津町
 #X014 クモの卵嚢?  #X015 クワの葉裏に付いた蝋物質の固まり
 撮影F7:2007/01/22 大田市大森町  撮影F7:2007/08/06 江津市波子町 石見海浜公園
 #C165 エダシャク幼虫(シャクガ科)  #C165−1 エダシャク幼虫(シャクガ科)
 撮影F7:2007/05/22 温泉津町  撮影F7:2007/05/22 温泉津町
▼2013.07.15atozさんから、ヒメバチなどが寄生して体内で蛹化しているのではないかと、ご意見を頂きました。  
 #C203 不明(科)  #C188−1 不明(科)
 撮影F7:2009/05/10 温泉津町  撮影F7:2007/10/14 相模原公園
   セイタカアワダチソウいた幼虫です。ガの幼虫の様に見えました。
▼2013.07.15atozさんから、ヒメバチなどが寄生して体内で蛹化しているのではないかと、ご意見を頂きました。

[注]撮影F7:FUJIFILM FinePix−S7000, 撮影C:OLYMPUS C−750UZoom, 撮影D:KONIKA MINOLTA DiMAGE−Z3

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