福光村・昆虫記【リスト】 昆虫と区別される虫(ダンゴムシ,ワラジムシ,フナムシ,ムカデ,ゲジ)、(カタツムリ,キセルガイ) |
クモ |
#Q009 フナムシ(甲殻類) [拡大] | #Q009−1 フナムシ(甲殻類) |
撮影C:2004/03/22 温泉津町福光 福光海岸 | 撮影C:2004/03/22 温泉津町福光 福光海岸 |
全長30〜40mm、磯の岩場でよく見かけます。ゴキブリに似ていて嫌う人も多いですが、磯に住む生物の死骸を食べて掃除してくれるいい生物です。これでもオキアミ,エビ,カニの仲間ですから内臓を取れば、から揚げで、食べれるかもしれません。 ■内陸に住むダンゴムシによく似ています。同じ仲間の甲殻類です。フナムシは磯の海水域に生息しているのが普通ですが、小笠原の父島に川上流の淡水域に生息する種がいるそうです。<2011.4/28毎日新聞、富山市科学博物館研究チーム発表 |
■フナムシ:節足動物門>甲殻綱>軟甲亜綱>等脚目 昆虫:節足動物門>昆虫綱(昆虫類) フナムシ:節足動物門>甲殻綱(甲殻類) クモ:節足動物門>蛛形類 |
#Q010 オカダンゴムシ(オカダンゴムシ科) [拡大] | #Q010−1 オカダンゴムシ(オカダンゴムシ科) |
撮影C:2004/04/01 温泉津町福光 | 撮影C:2004/04/01 温泉津町福光 |
体長10〜14mm。全体の色は黒,黒い紫,こげ茶,模様があるのもいます。似た仲間にワラジムシがいますが、ワラジムシより大きく、なにより背中に光沢があります。危険を感じると体を丸めて丸いダンゴ状になることからこの名前が付いています。学名も日本語にすると小さなアルマジロです。ワラジムシは丸くなりません。 ■ダンゴムシは1mm弱の大きさで生まれ、カビが分解した腐葉土などを食べて成長します。鎧(よろい)の様な外皮をもっていますので、成長過程で脱皮して大きくなります。7回脱皮して成虫になり、3年ぐらい生きます。脱皮の殻は、中央から前後に裂けた形で2分され、背が縦に割れる脱皮ではありません。 |
■ワラジムシ,ダンゴムシは明治以降外国から入ってきた虫(外来種)とされています。ダンゴムシは交替性転向反応という反応行動をします。進行していて壁にぶつかった時、以前にぶつかった反対方向に曲がる行動です。長く生きてきた種の知恵ですから、人生の参考になるかもしれません。 ■等脚類>ワラジムシ目>オカダンゴムシ科 |
#Q032 ワラジムシ(ワラジムシ科) | #Q032−1 ワラジムシ(ワラジムシ科) |
撮影D:2005/04/01 温泉津町 | 撮影D:2005/04/01 温泉津町 |
体長10〜12mm。名前の通りワラジ形の虫で、腐敗した落ち葉や木を食べます。九州や沖縄など暖かい地方では生息数が少ないそうです。 | 上の写真のダンゴムシとよく似ています。七つの節から7対の肢が出ていて、全体の節の数も同じです。違うのはお尻の1対の突起の位置と、丸みがない平たい体で、表皮も硬くありません。またダンゴムシの様に危険を感じると丸くなることもありません。ワラジムシは危険を感じるとお尻から粘質の糸を出して逃げます。編集者はこの行動の目的を理解していません。 |
#Q032−2 ワラジムシ(ワラジムシ科) | #Q048 アカケダニ(ダニ目>ナミケダニ科) |
撮影S10:2010/06/28 座間市 | 撮影C:2006/04/19 温泉津町湯里 矢滝城山 |
体長2〜3mm。全体は目立った朱色をしています。幼虫は色々な昆虫に取り付いて、体液を吸います。ケダニの仲間を全て調べていませんので、正確であるか自信ありません。 ■似た仲間 タカラダニ:体長1〜2mm。幼虫はセミなどの昆虫に取り付いて体液を吸います。鮮やかな赤色していて、アカケダニの紅色とは違う様です。コンクリート壁に大量に集まることがあります。 カベアナタカラダニ(ハマベアナタカラダニ):海岸の建物の壁面に大量に集まることがあります。 他のケダニ:不明 |
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#Q085 ダニの一種(ダニ目) | #Q085−1 ダニの一種(ダニ目) |
撮影F7:2007/05/22 温泉津町 | 撮影F7:2007/07/03 温泉津町 |
#Q049 マルトビムシ(トビムシ目>マルトビムシ科) | #Q040 ザトウムシ(クモ綱>ザトウムシ目) |
撮影X:2006/05/14 温泉津町今浦 | 撮影C:2005/05/20 大田市 大江高山登山道 |
体長1.0〜1.5mm。太ったアリの様に見えますが、マルトビムシの一種です。マルトビムシは種類が多く、同定は専門家にまかせたいと思います。一般に土の中や地表で生活し、落ち葉,腐敗した植物,菌類を食べます。また草木を登って葉や芽,花の花粉を食べたりもします。写真は樹上のシロキクラゲを食べているところです。 ■昆虫とは区別されています。シロアリや、ノミに近い仲間です。 ■名の由来:腹部下に尻先から胸方向に飛躍器と呼ばれる器官が折りたたまれていて、引っ掛かりに引っ掛けてあります。大きく移動する時や危険を感じたとき、その引っ掛けを外してジャンプします。このことからトビムシの名が付けられています。 |
体長2〜6mm。肢の長さは体の20〜30倍(注:長くない種もいる)。森林に多く生息していて、小さな昆虫やミミズを捕らえて食べます。一見ユウレイグモの様に見えますが、ダニに近い種とされています。クモと違って、眼は1対,頭胸部と胴体がくっ付いた様な体をしています。 |
#Q017 トビズムカデ(ムカデ綱>オオムカデ目>オオムカデ科) | #Q041 アオズムカデ(ムカデ綱>オオムカデ目>オオムカデ科) |
撮影F:2004/06/20 温泉津町福光 | 撮影C:2004/07/27 温泉津町福光 |
日本最大級の大きさ、長さ80〜150mm。全体が黒く、歩肢(ほし:足のこと)は黄色で、頭部が茶色いです。頭部がトビ色をしていることからトビ頭と呼ばれているそうです。青黒いタイプをアオズムカデというそうです。胴節(どうせつ)は頭部と胴部の21個からなり、1個に1対の歩肢があります。最後の胴節部にある歩肢は触角のような形をしています。この種のムカデは大きさも大型ですが、毒も強いです。獲物を捕る時や、身を守る時に対象物を噛んでキバから毒液を注入します。 | 体長60〜90mm。頭部が青黒いので、アオズムカデです。胴部側面が黄色く、幼体のムカデの様に見えます。本種成体の胴部は一般的には黒く、肢が黄色です。しかし成体でも色の淡いタイプがいるそうです。山地や平地に生息し、夜行性で昆虫や小動物を捕食します。住宅地近くにも生息し、たまに住宅内に侵入することから、人が噛まれる被害があります。毒は強く強い痛みがあるため、医療的処置が必要です。 ■噛まれた時の処置:ハチと同じ様に毒液を絞り出して、抗ヒスタミン軟膏を塗って下さい。 |
#Q018 オオゲジ(唇脚鋼>ゲジ目>ゲジ科) | #Q018−1 オオゲジ(唇脚鋼>ゲジ目>ゲジ科) |
撮影C:2004/06/22 温泉津町福光 | 撮影C:2004/08/20 温泉津町福光 |
体長45〜60mm。歩肢(ほし:足のこと)を入れた長さは100mm以上にもなります。全体は黒色で、背板の気門は赤橙色をしています。歩肢は沢山あるように見えますが、15対です。昆虫やクモを捕食する肉食性です。家の天井裏なので活動するオオゲジは虫を食べてくれますので、益虫とされています。洞窟の天井に集団で付いて越冬します。 |
■日本では中型のゲジと大型のオオゲジの2種類がいます。 ■ゲジ:体長24〜32mm。背面は灰黄緑色で、3本の黒い縦帯が通っています。歩肢は灰黄緑色で、暗色斑紋が散らばっています。歩肢の数は15対で、孵化した直後の1齢幼虫は4対の歩肢があり、脱皮毎に胴節と歩肢が増え(増節変態)10回〜11回の脱皮で成虫になります。寿命は長く6年前後です。 ■ゲジゲジ:ゲジの俗称 |
#Q052 フジヤスデ属の仲間(マルヤスデ科) | #Q052−1 フジヤスデ属の仲間(マルヤスデ科) |
撮影C:2007/02/12 温泉津町福光 | 撮影C:2007/02/12 温泉津町福光 |
体長さ25mm。落ち葉の中で生活しています。 | ■ヤスデ:ヤスデ綱>ヒメヤスデ目>ヒメヤスデ科 |
#Q021 ヤマナメクジ(ナメクジ科) | #Q076 ウスカワマイマイ(オナジマイマイ科) |
撮影C:2004/07/07 温泉津町福光 | 撮影D:2005/01/25 温泉津町 |
体長100〜150mm。背に黒い2本の破線が見られますからヤマナメクジのようです。色は黄褐色や茶褐色がいます。写真は70mm位で小さいですが、大きいものは200mmを超えるそうです。ナメクジはキノコや、腐った柔らかい葉を食べます。ナメクジはカタツムリと同じ種類で、殻が退化したのだそうです。コウラナメクジには殻が付いていた跡が今も残っているそうです。 | 2011.11.28追記>陸産貝類を研究されている矢野さんからの情報: オナジマイマイ科のウスカワマイマイと思われるそうです。 ●ウスカワマイマイ:殻は丸みのある中型で、殻高21mm,殻径23mm,螺層(らそう)51/4層,殻口は広い円形,色はうすく半透明な黄褐色。本州,四国,九州北部に分布。(保育社:陸産貝類図鑑より) |
#Q020 コベソマイマイ(ニッポンマイマイ>ナンバンマイマイ科) | #Q023 イズモマイマイ(オナジマイマイ科) |
撮影C:2004/06/20 温泉津町福光 | 撮影C:2004/06/07 温泉津町福光 |
殻は薄く大型のやや高い円錐型で、殻高24〜35mm,殻径40〜50mm,螺層(らそう)61/2〜63/4層,殻口は斜めに傾き、広い半円形。色は淡い黄褐色から赤褐色。軟体の背面は淡いアメ色。(保育社:陸産貝類図鑑より) 日本ではマイマイ,デンデンムシ,カタツムリと呼ばれています。和名の正式名称はマイマイといいます。約600種以上いるそうです。600種以上ですからさまざまな形のものがいます。左巻きのもの、細長いもの、毛の生えたもの、経が50mmを超える大きなものなどいます。 (2004.10.22写真の向き訂正:写真を反転させて掲載していましたが、カタツムリの右巻きを反転させると左巻きになります。カタツムリにはヒダリマキマイマイという種がいますので、そのままを掲載します。) 2011.11.28追記>香川県で、陸産貝類を研究されている矢野さんからの情報:臍穴(へそあな/臍孔:さいこう)が開いていたら、サンインコベソマイマイだそうです。また追加情報として、温泉津町には、コベソマイマイとサンインコベソマイマイの両種が生息していると、思っておられるそうです。 ●サンインコベソマイマイ:コベソマイマイに似るが、臍孔が開いていて、基底面がより扁平、殻高30mm,殻径45mm,螺層(らそう)7層。軟体はアメ色。山陰地方に分布。(保育社:陸産貝類図鑑より) 拡大>>写真1 注:ファイルサイズが1.5MByteあります。 |
2011.11.28追記>香川県で、陸産貝類を研究されている矢野さんからの情報:殻表が滑らかなら、ダイセンニシキマイマイ。殻表に打痕があり、ごつごつしていたら、イズモマイマイかもしくはイワミマイマイ(アワマイマイ)だそうです。 ●イズモマイマイ:殻は大型で厚く硬い、殻高38mm前後,殻径57mm,螺層61/5〜7層,殻口は斜に傾き円く広がり反転,色は黄褐色から赤褐色で光沢は鈍くツクシマイマイ模様。軟体の背は雲状模様で、中央が濃い。臍孔壁が急で孔内深くまで見えるのが著しい特徴。中国地方,隠岐島に分布。(保育社:陸産貝類図鑑より) ●ダイセンニシキマイマイ:殻は大型で少し扁平な円錐型、殻高31mm,殻径49mm,螺層61/2層,殻口は斜に傾き円く広がり反転,色は黄褐色から黒褐色で、淡い黄褐色の火炎模様が現れる。軟体の背中央の黒くて太い黒条があり、個体にによって背面が茶褐色で黒いトラ模様のものがいる。兵庫県の一部地域から、中国地方に分布。(保育社:陸産貝類図鑑より) ●アワマイマイ(オナジマイマイ科):日本最大のカタツムリ。地方で大きさが異なり、徳島県高越山産で、殻高39.7mm,殻径65.8mmが記録されている。(保育社:陸産貝類図鑑より) 拡大>>写真1,写真2 注:気持ち悪いので注意して下さい。 |
#Q075 セトウチマイマイ(オナジマイマイ科) | #Q075−1 セトウチマイマイ(オナジマイマイ科) |
撮影C:2004/07/12 温泉津町福光 | 撮影C:2004/08/05 温泉津町福光 |
2011.11.28追記>香川県で、陸産貝類を研究されている矢野さんからの情報:オナジマイマイ科のセトウチマイマイと思われるそうです。 ●セトウチマイマイ:殻は低い円錐状で中型、殻高15〜29mm,殻径21〜36mm,螺層51/2〜61/4層,殻口は少し斜めの下向きで、半月形,光沢が強い。軟体の背面には幅広の黒い縦条が見られ、両肩やその中央に黒い縦条があるものがいる。中国地方、四国,九州北部に分布。(保育社:陸産貝類図鑑より) |
2011.11.28追記>陸産貝類を研究されている矢野さんからの情報: オナジマイマイ科のセトウチマイマイと思われるそうです。 |
#Q024 オナジマイマイ(オナジマイマイ科) | #Q024−1 オナジマイマイ(オナジマイマイ科) |
撮影C:2004/08/05 温泉津町福光 | 撮影C:2004/08/05 温泉津町福光 |
2011.11.28追記>陸産貝類を研究されている矢野さんからの情報: オナジマイマイ科のオナジマイマイと思われるそうです。 ●オナジマイマイ:殻は小型、殻高11.5〜13.5mm,殻径17.5〜18.5mm,螺層54/5層,殻口は広い円形,色はうすい半透明で黄褐色。軟体は淡い褐色。本州,四国,九州,沖縄諸島,小笠原諸島に分布。(保育社:陸産貝類図鑑より) |
2011.11.28追記>陸産貝類を研究されている矢野さんからの情報: オナジマイマイ科のオナジマイマイと思われるそうです。 |
#Q022 キセルガイの一種(キセルガイ科) | #Q025 キセルガイの一種(キセルガイ科) |
撮影C:2004/08/05 温泉津町福光 | 撮影C:2004/08/05 温泉津町福光 |
キセルガイの様に真ん中がぷっくりしていません。チョココロネの様な円錐です。左巻きがキセルがいですから右巻きのキセルガイモドキ(オカチョウジガイ類)ではないようです。巻き数は10層確認できます。キセルガイの中には幼体で、円錐の形をしているものが図鑑にいましたが、分かりしだい追記します。 2011.11.28追記>陸産貝類を研究されている矢野さんからの情報: キセルガイ科のナミギセル(オオナミギセル)と思われるそうです。 ●ナミギセル:殻は中型で、殻高26mm,殻径7mm,螺層12層,殻口は卵形,色は黄褐色から紫褐色。本州,四国北部,北九州に分布。(保育社:陸産貝類図鑑より) 拡大>>写真1 注:ファイルサイズが1.5MByteあります。 |
左巻きで小型のキセルガイで、12層の巻き数が確認できます。 2011.11.28追記>陸産貝類を研究されている矢野さんからの情報: 殻長が20mm前後の場合は、ヒメコギセル(オオウエコギセル)または、チビギセルと思われるそうです。 ×チビギセル:殻は小型で、巻き始めの数節は細くその後急に太くなる紡錘型、殻高16mm,殻径3.5mm,螺層10〜101/2層,殻口は洋梨形,色は淡い赤褐色。本州青森から山口,徳島にも分布。(保育社:陸産貝類図鑑より) |
#Q072 カワニナ(カワニナ科) | #Q072−1 カワニナ(カワニナ科) |
撮影F7:2007/05/02 大田市 | 撮影F7:2008/02/02 温泉津町 |
殻高約40mm。淡水に住む円錐型の巻貝で、ゲンジボタルの幼虫が食べる貝として知られています。 |
◆名前の由来 カタツムリ:目を交互にツムル動きから来ているという説と、傘を付けたムシから来ている説があります。 デンデンムシ:頭を出せ出せというはやし言葉に由来しているそうです。 マイマイ:巻き巻き貝の方言からという説があります。 ◆カタツムリは♂♀の区別がない雌雄同体(しゆうどうたい) カタツムリは♂の生殖器官と♀の生殖器官の両方を持った♂♀の区別がない(雌雄同体)種として知られています。移動できる範囲が体の構造状限られ、♂♀が出会えるチャンスがあまりないことから、この様な進化を選んだのだと考えられています。カタツムリが互いに出会った時、モーションを起こす方が♂になり、交尾します。また逆転して交尾しますから、効率は高いです。相手が見つからない場合は、自分の卵に自ら受精させて、クローンを増やす種もいるそうです。 ◆カタツムリを仲介宿主とする線虫 カタツムリ(特に沖縄にいるアフリカマイマイ),ナメクジ,カエル,淡水のエビ,ジャンボタニシのある種は、人間に寄生する広東住血線虫を持っていますので、触った手で口やその周りを触らないよう注意しましょう。皮膚から侵入することはありませんし、沖縄以外ではあまり深刻に考えないで良いと思います。ただ触った場合はそのままにしないで、石鹸で手洗いした方が良いと思います。つい口元に手をやらないとも限りませんから。症状は血管や骨随に寄生して隋膜脳炎の症状を起こすそうです。最終宿主はネズミで、ネズミの糞を食べた動物が中間宿主となり、その中間宿主をネズミが食べ、ぐるぐる回っているようです。 |
[注] 撮影F7:FUJIFILM FinePix−S7000, 撮影C:OLYMPUS C−750UZoom, 撮影D:KONIKA MINOLTA DiMAGE−Z3 |
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