周囲の環境に擬態している昆虫(隠蔽的擬態) 福光村・昆虫記 Fukutomi design office 元に戻る 目次
■擬態(ぎたい)
一般的には、周囲の環境や他の生物に似せることをいいます。
隠蔽的擬態(いんぺいてきぎたい)
 体の色や形を背景や環境に似せて目立たなくする。
標識的擬態(ひょうしきてきぎたい)標識的擬態
 捕食者を警戒させるのが目的で、周囲から目立つようにする。
化学的擬態
 アリをだます、カエルの化学擬態(NationalGeographicNews)科学的擬態
標識的擬態は、以下の三つの型に分けられるそうです。
1.ベーツ型:
 防御を持たないものが、毒などの武器を持つものに似せる。
2.ミューラ型:
 種類の異なる動物同士で形や模様を似せて敵をあざむく。
3.ベッカム型:
 体の一部を餌に似せて被食者(獲物)を呼び寄せる。フェロモンなどの匂いを似せて被食者を呼び寄せるのもこの型に含まれる。 
標識的擬態 ・天敵 ・昆虫の中の変顔 ・冬の風物詩 ・複眼に模様をもつ昆虫 ・昆虫ぬり絵 ・昆虫ネットニュース

体の色を周囲の環境に似せている昆虫(隠蔽的擬態)
 #C131 キノカワガ(ヤガ科)  #C185 シャチホコガ(シャチホコガ科)
★2013/01/30写真間違いのため、写真取替え
 #B007 ショウリョウバッタ♀緑色型(バッタ科)[拡大  #B036 ショウリョウバッタモドキ♂(バッタ科)
 #B018 カヤキリ♂(キリギリス科)  #S109−2 コミミズク終齢幼虫(ミミズク科)
 #B019−3 イボバッタ(バッタ科)  #B019−4 イボバッタ(バッタ科)

植物の形を擬態している昆虫(隠蔽的擬態)
 #C029−7 キタテハ秋型(タテハチョウ亜科)  #C050 アケビコノハ(ヤガ科) [拡大
 枯葉に擬態しています。  アケビの葉に擬態しています。
 #C182 アカエグリバ(ヤガ科) [拡大  #C182−2 アカエグリバ(ヤガ科) [拡大
 紅葉した葉に擬態しています。  枯葉に擬態しています。
 #B020 クツワムシ♀(キリギリス科)  #M001 ナナフシモドキ(ナナフシムシ科)
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 葉(時期によって枯葉)に擬態しています。  枝に擬態します。
 #C171 オオトビスジエダシャクの幼虫(シャクガ科)  #C133 シャクガの幼虫(シャクガ科)
 枝に擬態しています。  枝に擬態しています。
 #C133−1 シャクガの幼虫(シャクガ科)  #C065 シャクガ幼虫(シャクガ科)

動物の糞に擬態している昆虫(隠蔽的擬態)
 #Q071 トリノフンダマシの仲間(コガネグモ科)  #Q047 ビジョオニグモ(コガネグモ科)
 #Q044 シロオビトリノフンダマシ♀(コガネグモ科)  #C059 イラガの繭(イラガ科)
 鳥の糞に擬態しています。  鳥の糞に擬態しています。
 #C017−6 ナミアゲハ幼虫(アゲハチョウ科)  #C100−5 クロアゲハ幼虫(アゲハチョウ科)
 鳥の糞に擬態しています。  鳥の糞に擬態しています。
 #C021−5 モンキアゲハ幼虫(アゲハチョウ科)  #C083 クワゴの若齢幼虫(カイコガ科)
 #C025 ユウマダラエダシャク(シャクガ科>エダシャク亜科)  #C097 ウンモンオオシロヒメシャク(シャクガ科)
 鳥の糞に擬態しています。  鳥の糞に擬態しています。
 #C122−3 モンクロシャチホコ(シャチホコガ科)  #K025−3 オジロアシナガゾウムシ(ゾウムシ科)
 似た種は捲れた木の皮に見えますが、本種は鳥の糞に見えます。 OM出版「昆虫−大きくなれない擬態者たち」という本に、このゾウムシが鳥の糞に擬態しているとありましたので載せておきます。またこの本に書かれていることですが、鳥の糞に見られる白い部分は哺乳動物の尿にあたる部分だそうで、尿酸というそうです。
 K078 イチモンジカメノコハムシ(ハムシ科)  #K139−1 イカリヒメジンガサハムシ(ハムシ科)
 鳥の糞に擬態しています。  動物の糞に擬態しています。
 #K124 マダラアシゾウムシ(ゾウムシ科) [拡大   #K228−4 アオカメノコハムシ幼虫(ハムシ科)
 動物の糞に擬態しています。茶色いコブが未消化の植物の種のように見えます。  特定動物の糞に擬態しているわけではないと思いますが、糞のカサ(卵鞘や脱皮殻に、糞でコーティングしたもの)をのせています。
 #K220 ムシクソハムシ(ハムシ科)  #K220−2 ムシクソハムシの幼虫(ハムシ科)
 ツツジなどに付く、ガの糞に擬態しています。  ムシクソハムシの幼虫は、孵化後の糞コーティングされた卵殻を背負って生活します。
 #K209−4 キイロクビナガハムシの幼虫(ハムシ科)  #K209−5 キイロクビナガハムシの幼虫(ハムシ科)

土や地衣類で覆われた昆虫(隠蔽的擬態)
 #C114 シラホシコヤガ幼虫(ヤガ科>コヤガ亜科)  C162 シラホシコヤガ繭(ヤガ科>コヤガ亜科)
 体長15mm。体は軟弱で半透明な色をしています。外見は粉状の地衣片を綴(つづ)り合わせ厚く体を覆っています。第2,3,4と9腹節に突起が見られます。4月〜5月に見られ、スギ,ヒノキ,クヌギ,ケヤキの幹に生える地衣類にいます。  
 #C223 (科)  #C223−1 (科)
 撮影者はコケが動くので撮影したそうです。ガの幼虫と思われます。  ツツミミノムシは、ヒョウタン型の楯を付けていますが、その楯に地衣類を付けたもののように見えます。
 #S003−1 ニイニゼミの幼虫(蛹)  #S003−4 ニイニゼミの幼虫(蛹)
 ニイニイゼミの幼虫が木に登って羽化する時、他のセミに見られないカムフラージュをします。全身を湿った土でコーティングし、一見土の固まりのように見えます。  camouflage(カムフラージュ=カモフラージュ):もともとは軍事用語で、敵に価値のない物に見せたり、価値があるように見せたりする偽装行為をいうそうです。※日本大百科全集より

脱皮殻に見える昆虫(隠蔽的擬態)
 #K104−5 ジンガサハムシ幼虫(ハムシ科)  #K104−6 ジンガサハムシ幼虫(ハムシ科)

植物のゴミに見える昆虫(隠蔽的擬態)
 #J018 クサカゲロウ科の幼虫(クサカゲロウ科)  #C125−1 ミノムシの仲間(ミノガ科)
 #C072−5 シバミノガ(ミノガ科) [拡大  #C084−1 マダラマルハヒロズコガ(ヒロズコガ科)
   植物種子に似た平たいヒョウタン型のものは、ガの幼虫が作った楯のようなものです。この裏にイモムシ形の幼虫が隠れています。鼓(つづみ)に似ていることから別名ツヅミミノムシというそうです。
 #C163 ウスアカムラサキマダラメイガ(メイガ科) [拡大  #C173 シバツトガ(ツトガ科)
 #C209 アトキハマキ♂(ハマキガ科)  C174 ミダレカクモンハマキ(ハマキガ科)
 枯れた花が、葉にひっかかっているように見えました。鳥の糞の擬態なのでしょうか?光沢があるようにも見えます。  これらの種は、図鑑に擬態していると記述はないのですが、枯れた花のように見えます。


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