ガの卵・繭・蛹福光村・昆虫記リスト分類別
ガ.2-4 C4-4
 卵 ・ 繭 ・ 蛹
芋虫C4-1
芋虫
毛虫C4-2
毛虫
草木で覆われた幼虫C4-3
草木で覆われた幼虫
オビカレハ 卵,幼虫 イラガの繭
 
 C018−3 オビカレハ卵(カレハガ科)オビカレハの幼虫,卵 [拡大  #C018−7 オビカレハ卵4月2日(カレハガ科)
 撮影D:2004/12/19 温泉津町   撮影D:2005/04/02 温泉津町
 サクラの木に卵が巻き付いています。オビカレハガの卵は白い帯状に、枝を巻くように産み付けられ、卵で越冬します。卵全体の大きさは外側の直径5.5mm長さ11mm、卵1個の大きさは直径1mm以下で、写真の印象よりすごく小さなものです。卵は約200個以上確認できます。卵は来年の春3月〜4月頃孵化(ふか)します。  以前見た時は黒い点はなかったり、小さかったと記憶しています。それに周囲が糸で覆われている様にも見えます。幼虫が黒い穴の中から糸を吐いているのでしょうか?。巣を中心にして天幕を張るのかしばらく観察したいと思います。
■2005.04.21追記入:卵は孵化後で、脱け殻でした。この枝の下の方の二股に分かれた所に天幕を張り、小さい毛虫が沢山ついていました。毛虫は現在10mm前後です。写真は嫌う人もいますからガの幼虫の方に載せておきます。
 C057 カレハガの卵(カレハガ科)  #C057−3 カレハガの卵(カレハガ科)
 撮影F7:2006/11/03 温泉津町  撮影F7:2006/11/03 温泉津町
 #C156 ガの卵(科) [拡大  #C161 オオミズアオ(ヤママユガ科)
 撮影D:2004/12/19 温泉津町 佐藤さん撮影  撮影D:2005/02/10 温泉津町
 サクラの樹皮がめくれた内側に卵の様なものが付いていたそうです。大きさは2mm前後で、拡大して撮影されています。色は似ていませんが図鑑で見たカレハガの卵に似ています。チョウの幼虫でサクラの葉が食草のものは少なく、ガに間違いないようです。
■サクラが食草のガの幼虫
[卵で越冬]アメリカシロヒトリ,カバイロモクシャチホコガ,オビカレハ(200〜250個),マイマイガ(200〜300個),メスアカミドリシジミ
[幼虫で越冬]ドクガ,コスカシバ(幼虫体で繭内で越冬)
[蛹で越冬]モモスズメ,モンクロシャチホコ,オオミズアオ
[不明]ウスバフユシャク,シャチホコガ,ホンクロシャチホコ,スモモエダシャク,ケンモンミドリキリガ,カレハガ,キハラゴマダラヒトリ,スジモンヒトリ,オオシモフリスズメ,ヒメシロモンドクガなど。
 
 C185−5 シャチホコガの卵(シャチホコガ科)  C207 ヒメシロモンドクガの卵(ドクガ科)
 撮影F7:2007/08/15 温泉津町  撮影S10:2010/03/20 相模原公園
 クヌギの葉裏に付いていたシャチホコガの仲間の卵です。図鑑で食草がクヌギ,コナラは、ツマキシャチホコ,オオトビモオシャチホコ,スズキシャチホコなどでした。
幼虫
 


繭(まゆ)・ 蛹(さなぎ)
 C059 イラガの繭1(イラガ科) [拡大  #C059−1 イラガの繭2(イラガ科) [拡大
 撮影D:2004/12/21 温泉津町  撮影D:2004/12/22 温泉津町
 サクラの木の二股に分かれた小枝に付いているのは、子鳥の卵ではありません。大きさ12mm前後のイラガの繭(まゆ)です。繭には独特の灰白地に茶色の縦縞模様があります。マルピギー氏管から分泌される分泌液によって形成され、石灰質で硬いのだそうです。繭の中は前蛹(まえさなぎ)と呼ばれる状態で、この形で越冬します。来年の5月頃から羽化し始め成虫として出てきます。硬い繭は上部の方に丸く弱くなった箇所が作られていて、内部から力を加えると簡単に丸い蓋(ふた)となって開くそうです。イラガの繭は普通カキ,ナシ,ウメ,リンゴの木で見かけます。図鑑で食草にサクラは書かれていませんでした。この木に2個確認したそうですから、サクラの葉も食べるのでしょう。  イラガの繭は、穴の開いた形から雀の小便担桶(スズメのしょうべんたご)と呼ばれています。一度開いてしまうと繭の硬さはなくなり、指で押すとペコペコします。
 C058 アオイラガの仲間の繭(イラガ科)  #C058−2 アオイラガの仲間の繭(イラガ科) [拡大
 撮影C:2007/01/22 仁摩町 石見八幡宮前  撮影D:2004/12/21 温泉津町
 サルスベリの木の幹に付いているガの繭(まゆ)だそうですが、イラガの繭と思います。#C059には特徴的模様がありますが#C058にはありません。イラガの繭の模様の中には全体が茶褐色のものもあるそうです。私が確認する限り、小枝に付いているものには灰白色の模様があり、太い幹に付いたものには模様が無いのが多いです。
■イラガにも数種の違うイラガがいます。#C058は別のアオイラガやヒロヘリアオイラガかもしれません。図鑑ではイラガ以外のイラガの仲間の繭に関する記述はありませんでした。
 オニグモがイラガの繭の隣りに丸くなってくっ付いています。擬態しているのでしょうか。
 C157,−1 ウスタビガの繭(ヤママユガ科)  #C157−2,−3 ウスタビガの繭(ヤママユガ科)
 撮影C:2007/02/05 大田市大森町 仙ノ山  撮影C:2007/02/05 大田市大森町 仙ノ山
 ヤママユガ科のガの繭(まゆ)で、灰色の冬景色に鮮やかな黄緑色が生える冬の風物詩です。当然このような目立つ色で、中に蛹(さなぎ)はいません。秋に羽化し、今の時期は空です。本種は卵で越冬します。成虫よりこちらの繭の方が有名で、ヤマビシャクとかヤマカマス,ツリカマスと呼ばれています。主にクヌギ,コナラ,サクラの木で見かけます。 ■ヒシャク:柄の付いた筒状のもので、水をくんだり飲んだりするもの
■カマス:わらむしろを二つ折りにして両横縁を編んで袋にしたもで、粒の大きいもの、重いもの、袋が汚れるようなものを入れた。
 C060 クスサンの繭(ヤママユガ科) [拡大  #C060−1 クスサンの繭(抜け殻)
 撮影D:2004/12/21 温泉津町  撮影D:2004/12/21 温泉津町
 網目状の繭(まゆ)で、中の蛹(さなぎ)が透けて見え、スカシダワラと呼ばれています。写真の蛹は抜け殻で、今年の9月〜10月頃羽化したはずです。この様な風通しの良い繭で越冬は無理のようで、本種は卵で越冬します。見た感じ夏用の暑さ対策をした繭の様です。 ■成虫 開張100〜130mm,前翅長♂52〜58mm、♀60〜70mm。翅の色は変異が多く褐色したものから淡い黄褐色をしたものまでいます。ヤママユガの種類は前翅と後翅にそれぞれ1対の目玉模様がありますが、本種は後翅の目玉模様が目立っていて、前翅の目玉模様は周りの色と似ていて分かりにくいです。
■幼虫は長い白い毛で覆われていることからシラガタロウと呼ばれ、またクリに付いて食害することからクリケムシとも呼ばれています。その他クヌギ,コナラ,リンゴ,カキ,イチョウの葉を食べます。
 #C060−2 クスサンの繭(抜け殻)  #C060−3 クスサンの繭(抜け殻)
 撮影D:2005/04/02 温泉津町  撮影D:2005/04/02 温泉津町
 C070 クワゴの繭1(カイコガ科)  #C070−1 クワゴの繭2(カイコガ科)
 撮影D:2005/01/25 温泉津町  撮影D:2005/01/25 温泉津町
 クワコとも言います。養蚕(ようさん)用のカイコの野生種だそうで、このクワゴを養蚕用に馴化(じゅんか)させたそうです。繭(まゆ)は1〜2枚のクワの葉で覆われ、剥ぐと白い扁平な繭が現れ、さらに中に細長い卵型の繭があります。カイコの幼虫は真白ですが、本種幼虫は鳥の糞を真似た形と色をしています。
馴化=順化(じゅんか):生物が元々の環境と違う環境を与えられたとき、体質を変えて新しい環境に適応すること。
 貼り付けられた葉が剥がれ、繭(まゆ)がむき出し状態になったものです。カイコの鶏卵型とか落花生型繭とは違うように見えます。
■桑子(くわご)
■幼虫が食べるもの:クワ,ヤマグワの葉
成虫幼虫
 C018−10 オビカレハ繭(カレハガ科)  C094−2 マツカレハの空繭(カレハガ科)
 撮影F7:2006/06/24 温泉津  撮影D:2005/03/19 温泉津町
 全体は黄白で、所々に黒い毛が混じっています。普通繭全体が、ネットで覆われています。  マツカレハの空っぽの繭の様です。黒い刺毛の固まりの部分が風雨で脱落して、丸い穴がポコポコ開いた形になった様です。
 C047 タケカレハ繭(カレハガ科)  C143 キアシドクガ蛹(ドクガ科)
 撮影C:2004/05/21 温泉津町福光  撮影C:2006/06/24 大田市三瓶町 三瓶山
★何だこれシリーズ#1
 白いブドウパンのように見えますが、カレハガの繭(まゆ)です。上から下まで5〜6cm。幼虫も同じような長さをしています。干しブドウに見える黒い部分は、幼虫の頃の黒い毒刺毛なので、直接触ってはいけないそうです。幼虫はササやイネ科の植物を食べます。
<似ている繭>マツカレハ,ヨシカレハの繭
 普通蛹(さなぎ)全体が、ネットで覆われています。

[注]撮影F:FUJIFILM FinePix−S7000, 撮影C:OLYMPUS C−750UZoom, 撮影D:KONIKA MINOLTA DiMAGE−Z3

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