ナナホシテントウ,ナミテントウ福光村・昆虫記リスト
甲虫5(鞘翅目/コウチュウ目)
その他大・中型テントウムシK5-2
その他大・中型テントウムシ
小型テントウムシK5-3
小型テントウムシ
テントウムシ卵,幼虫,蛹K5-4
卵・幼虫・蛹
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 K5−1:ナナホシテントウ, ナミテントウ, (大型テントウ)ハラグロオオテントウ
 
ナナホシテントウ
 K006  ナナホシテントウ(テントウムシ科) [その他  アブラムシ
 撮影C:2003/11/08 温泉津町福光 民家Kそば   撮影C:2003/11/08 温泉津町福光 民家Kそば 
 体長8mm、赤地又は、橙地に七つの黒い紋が特徴です。撮影した右の茎に沢山のアブラムシが密集していました。ナナホシテントウはこのアブラムシを食べてくれる、益虫です。同じテントウムシでもニジュウヤホシテントウは、作物の葉っぱを食べる為、農家の人は区別することが必要です。■テントウムシは飛び立つ時、太陽(お天道さん)にむかって飛ぶことから天道虫と呼ばれているそうです。テントウムシがカラフルな警戒色をしているのは、毒をもっているからで、アリや鳥に警戒させる為です。目立つ色で葉っぱの上を堂々と動き回っているのはこのことによります。毒はアルカロイド系で苦くて臭みがあり、足の関節から分泌されます。  ナナホシテントウを撮影したそのそばにいたアブラムシです。植物の汁を吸う一般的にいわれる害虫です。アリマキともよばれ、お尻から甘い汁を出しアリに与え、アリに守ってもらう共生関係にあることは有名です。■春に卵からかえるのは♀で、単為生殖により、卵胎生(体内で卵を成熟させ幼虫の姿で産む)でクローンの♀を産みます。しばらく♀同士の社会生活をし、秋になって♂も産み、♂♀の交尾(有性生殖)によって卵を産み、卵で越冬します。訂正:アブラムシの卵胎生は、幼虫の姿で産むのではなく、途中まで卵の殻をかぶった状態で産み、産み落とされる瞬間に殻がさけて幼体が現れるようです。足、触角など抵抗するものがない殻を被った状態で産むことは理にかなったことと思います。
 #K006−2 ナナホシテントウ(テントウムシ科)  #K006−3 ナナホシテントウ(テントウムシ科)
 撮影C:2004/05/24 温泉津町福光 林道  撮影C:2004/06/10 温泉津町福光
 #K006−5 ナナホシテントウ(テントウムシ科)  #K006−6 ナナホシテントウ(テントウムシ科)
 撮影D:2004/12/21 温泉津町  撮影F7:2006/05/10 温泉津町
 #K006−7 ナナホシテントウ5(テントウムシ科)  #K006−8 ナナホシテントウ5(テントウムシ科)
 撮影F7:2007/05/10 温泉津町  撮影F7:2007/05/22 温泉津町
 #K006−9 ナナホシテントウ(テントウムシ科)  #K006−10 ナナホシテントウ(テントウムシ科)
 撮影F7:2007/10/17 温泉津町  撮影F7:2007/10/17 温泉津町

ナナホシテントウの成長過程
 #K007−1 ナナホシテントウ若齢幼虫(テントウムシ科)  K007  ナナホシテントウ終齢幼虫(テントウムシ科)
 撮影D:2005/03/23 温泉津町 井田  撮影F7:2008/05/01 浜田市海浜公園
   紫っぽい灰色に黒い点と橙色の12個の紋が特徴。幼虫もアブラムシを食べますから益虫です。幼虫時代は食べるものがないと共食いをするそうです。仲間でも強いものが生き残るシステムかもしれません。■この時期に幼虫ですから冬にはどうなるか心配と思いますが、大丈夫テントウムシは成虫で越冬します。冬の暖かい日は葉っぱの上に出て日なたぼっこしています。
 #K007−11 ナナホシテントウ幼虫(テントウムシ科)  #K007−12 ナナホシテントウ蛹(テントウムシ科)
 撮影F7:2007/10/14 温泉津町  撮影F7:2007/12/04 神奈川県座間市
 #K007−3 ナナホシテントウ蛹化(テントウムシ科)  #K007−4,−14 ナナホシテントウ蛹(テントウムシ科)
 撮影D:2005/04/03 温泉津町 井田  撮影D:2005/04/22 温泉津町
 終齢幼虫は頭部を下にし、尻先を粘着液で固定し、ぶら下がりました。これから脱皮して蛹になります。右の写真の取り付いている黒い部分が脱皮の時の皮で、アコーデオンの様に後に送られて行きます。  
 #K007−15,−16 ナナホシテントウ蛹(テントウムシ科)  #K007−19,−20 ナナホシテントウ蛹(テントウムシ科)
 撮影F7:2008/09/02 温泉津町  撮影F7:2009/04/29 温泉津町
 #K007−5 ナナホシテントウ羽化中(テントウムシ科)  #K007−6 ナナホシテントウ羽化中(テントウムシ科)
 撮影D:2005/04/03 温泉津町 井田  撮影D:2005/04/03 温泉津町 井田
 この時期、石垣やコンクリート製の側溝で、蛹(さなぎ)をよく見かけます。昼間石が太陽に温められて、一日を通して暖かいからだそうです。当然冬と夏は寒くて熱いですから、主に植物に付きます。  ほとんどの昆虫と同じ様に頭部と胸部の背が割れ、頭から出てきました。体が1/3出るとあまり時間を掛けることなく、すんなり出ました。上翅は鮮やかな黄色一色です。
 #K007−7 ナナホシテントウ羽化終了(テントウムシ科)  #K007−8 ナナホシテントウ成虫(テントウムシ科)
 撮影D:2005/04/03 温泉津町 井田  撮影F7:2005/11/11 温泉津町
 羽化し始めの時間がはっきりしませんが、蛹の背が割れて、ここまで約25分かかりました。しがみ付きやすいのでしょうか、よく周囲の物より蛹の上で翅を乾かす光景を見ます。  羽化直後は黄色一色ですが、3時間以上経過して上翅は淡い橙色になり、紋も徐々に表れ、薄い灰色から濃い灰黒へと変化します。
 #K007−9 ナナホシテントウ羽化中(テントウムシ科)  #K007−17 ナナホシテントウ成虫(テントウムシ科)
 撮影F7:2005/11/11 温泉津町  撮影F7:2006/05/10 温泉津町
 #K007−10 ナナホシテントウ羽化後(テントウムシ科)  #K007−18 ナナホシテントウ(テントウムシ科)
 撮影F7:2006/05/10 温泉津町  撮影F7:2006/07/22 温泉津町
 #K007−21 ナナホシテントウ(テントウムシ科)  #K007−22 ナナホシテントウ(テントウムシ科)
 撮影F7:2007/12/04 神奈川県座間市  撮影F7:2007/12/04 神奈川県座間市


ナミテントウ
 K035,−1 ナミテントウ(二紋型)  #K035−1b,−1d ナミテントウ(二紋型)
 撮影C:2004/05/24 温泉津町福光  撮影D:2005/05/04 温泉津町今浦
 体長5〜9mm。ワタに覆われた様なアブラムシ(エノキワタアブラムシに似る。)のそばにいました。このアブラムシのどにつまりそうですが、美味しそうにパクパク食べていたそうです。  ナミテントウの変異は多く、紋の数,色,形,地色などさまざまです。写真とは逆の地色が赤または黄色で、紋が黒いものなどいます。
 #K035−9 ナミテントウ(四紋型)  #K035−10 ナミテントウ(四紋型)
 撮影F7:2005/11/11 温泉津町  撮影F7:2005/11/11 温泉津町
 K035−2 ナミテントウ(斑紋型)  #K035−3 ナミテントウ(紅紋型)
 撮影C:2004/07/22 温泉津町福光  撮影D:2005/04/22 温泉津町
 黒地に赤い模様の斑紋型のテントウムシです。一般的なのは黒地に1対の赤い斑がある二紋型,2対の四紋型、全体が橙色の紅紋型です。模様の違うもの同士交尾するため、模様の変異が多いそうです。
カメノコテントウに似ていますが、カメノコは大型で外形が丸いです。
   
 二紋型     四紋型      紅紋型        斑紋型
 普通のナミテントウの斑紋と比べると黒い斑が1対ない様です。
 #K035−6が一般的模様。

 普通のナミテントウ #K035−3
         
 #K035−4 ナミテントウ(斑紋型)  #K035−6 ナミテントウ(紅紋型)
 撮影D:2005/04/22 温泉津町  撮影C:2005/05/08 温泉津町井田 大江高山登山口
 #K035−8b ナミテントウ(紅紋型)  #K035−8c ナミテントウ(紅紋型)
 撮影F7:2005/11/11 温泉津町  撮影F7:2007/10/02 温泉津町
 K053−2 ナミテントウの産卵(四紋型)  K053−3 ナミテントウ卵(テントウムシ科)
 撮影D:2005/04/27 温泉津町  撮影C:2005/04/27 温泉津町福光
 一応並べて生み付けようとしている見たいです。卵1個が表れて、産み付けられるのは速いですが、1個を生み終えて次の卵が出くるまでが遅く、出て来る瞬間を撮影するのに苦労したそうです。産卵から30〜45日で成虫になるそうですから、経過を追ってもらいたいものです。
1.産卵から孵化(ふか)まで 2,3日
2.幼虫期間 14〜21日
3.サナギの期間 6〜8日
4.産卵から羽化まで 22〜31日 (遅いものは45日)
注:産卵から羽化までの日数訂正 2006.08.11
 卵が付いている木はエノキで、数十箇所にこの卵が生み付けられていたそうです。だいたい一固まり23〜35個確認。図鑑では10〜30個と記載されていました。卵1個は1mmぐらいで小さいのですが、固まりとしては存在感があり、すごく目立っています。
 K053−1 ナミテントウ終齢幼虫  #K053−4 ナミテントウ終齢幼虫
 撮影F7:2009/05/01 温泉津町  撮影F7:2009/05/01 温泉津町
■ナミテントウは20個前後の卵を生みます。2〜3日で孵化(ふか)し、1齢幼虫となり2齢,3齢,4齢(終齢幼虫)と体を変化させた後にサナギになり、その後6〜8日あまりでテントウムシとして羽化(うか)します。
注:産卵から孵化までの日数訂正 2006.08.11
 
 #K053−8 ナミテントウ幼虫(テントウムシ科)  #K053−10 ナミテントウ幼虫(テントウムシ科)
 撮影F7:2007/05/22 温泉津町  撮影F7:2007/05/22 温泉津町
 K053−6,−7 ナミテントウ蛹(テントウムシ科)  #K053,−5 ナミテントウ蛹(テントウムシ科)
 撮影F7:2007/05/15 温泉津町福光  撮影F7:2007/05/18 温泉津町
■テントウムシの孵化(ふか)脱皮(だっぴ)羽化(うか)について。
1.テントウムシは卵から孵化して1齢幼虫となり、2齢,3齢,4齢(終齢幼虫)まで3度脱皮を繰り返して体を変化させます。甲虫類は表面の殻(から)が硬いので、一旦柔らかい状態になって硬い殻から抜け出て、体を大きく変化させます。数分後には表面は硬くなります。
2.上の写真は、脱皮している途中ではありません。右が頭で左がお尻です。左に見える白いものは、4齢幼虫の背にあったトゲがサナギになる過程で残った殻の一部です。幼虫からサナギになる過程でも脱皮して体を変化させた証拠品ともいえます。
3.一般に成虫になる一歩前の形態をサナギといい、羽をもつ成虫になる大変身を脱皮といわず、羽化といいます。
■蛹になって間もない、白色の蛹 

[注]撮影F7:FUJIFILM FinePix−F700, 撮影C:OLYMPUS C−750UZoom, 撮影D:KONIKA MINOLTA DiMAGE−Z3

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