福光村・昆虫記リスト種類別
アブ2 ムシヒキアブツリアブミズアブ 双翅目:そうしもく/ハエ目
その他アブ
アブ1

幼虫・蛹
ムシヒキアブムシヒキアブ同定資料
 H002 ヒサマツムシヒキ♂(ムシヒキアブ科) [拡大  H012 不明(ムシヒキアブ科) [拡大
 撮影C:2003/10/15  温泉津町福光  撮影C:2004/05/20  温泉津町福光
 ヒサマツムシヒキの資料はありませんでしたが標本で確認しました。標本との確認箇所は胸部背の模様、全体の黒い色、肢の中間部の内側が黄色いところ、腹部の先全体の太さと腹節に見られる白い帯です。
<似ている仲間>
●マガリケムシヒキ:マガリケムシヒキ♂の尻先を調べました。先端部分は写真より細くもっと毛が生えていました。肢は中間が黄褐色でした。写真の肢の中間は内側が黄色で、外が黒です。よって胸部背の模様は似ていましたが、マガリケムシヒキの♂でないことを確認しました。
●シロズヒメムシヒキ:ムシヒキアブの標本から尻先を確認したところ、シロズヒメムシヒキ♂でないことを確認しました。
注:標本からスケッチした腹部の先端>
 A   B   C   A:マガリケ B:シロズヒメ C:ヒサマツ
(2005.04.28名前不明に訂正)
■胸部の所から白いウチワの様なものが見えます。これを平均コンといいます。ハエやアブの仲間は後翅が退化して1対の翅しかありません。ハチの仲間には、2対の翅があります。
 H057 マガリケムシヒキ♂(ムシヒキアブ科) 詳細  H057−1 マガリケムシヒキ♀(ムシヒキアブ科)
 撮影D:2005/04/22 温泉津町  撮影F7:2007/05/04 温泉津町
 体長15〜20mm。全体は黒く、胸部背に灰白の模様があり、肢の脛節は黄褐色をしています。♂の腹部先端は丸く、♀は細く尖っています。成虫はガガンボやハナアブなどの昆虫を捕らえて体液を吸います。 ■♂♀共に頭部裏に、前方90度に曲がった毛を生やしています。この曲がった毛から名が付けられています。また、小楯板後縁に2本の刺毛が見られます。
 #H057−2,−4 マガリケムシヒキ♀(ムシヒキアブ科)  #H057−3,−5 マガリケムシヒキ♀(ムシヒキアブ科)
 撮影F7:2009/05/09 温泉津町  撮影F7:2009/05/09 温泉津町
 H122 サキグロムシヒキ(ムシヒキアブ科)  #H122−3 サキグロムシヒキ(ムシヒキアブ科)
 撮影F7:2005/06/12 温泉津町  撮影S10:2009/07/14 温泉津町
 体長20〜26mm。全体は黒色で、胸部と頭部が灰白、腹部は黄色褐色の粉を吹き、肢は全体が黒色。ハチやトンボ,セミを捕食します。 注:2023.08.10性別を♀としていましたが、♀表記を削除しました。
 #H122−4 サキグロムシヒキ(ムシヒキアブ科)  #H122−5 サキグロムシヒキ(ムシヒキアブ科)
 撮影S10:2009/07/14 温泉津町  撮影S10:2009/07/14 温泉津町
 H1222−4,−5の♂は、H122−3の♀とペアでいましたので、サキグロムシヒキの♂と思います。しかし、図鑑に♂の第8腹板は下方に突出すると記載されています。写真に突出したものは見られません。
注:2023.08.10性別♂♀表記は、逆かもしれません。
注:2023.08.10性別を♂としていましたが、♂表記を削除しました。
 #H122−6,−6b ?(ムシヒキアブ科)  #H122−7,−6a ?(#H122−6 交尾器拡大)
 撮影S10:2010/06/29 相模原市  撮影S10:2010/06/29 相模原市
どの様に捕まえているのでしょう?
腹部下の黒い線が見えますから、♂が腹部をねじって、交尾器を横にし、♀の丸い腹端をつかんでいる様です。この写真がサキグロムシキとした場合、♂は上から見て幅のない尖った交尾器を上下に開いて、腹端の丸い♀をつかんでいることになります。
 H122−6の拡大写真から胸部後ろ側面には白く長くて太い刺毛が3対見られ、小楯板後縁に数本の刺毛が確認できました。図鑑には4本と明記されていましたが、中央手前の2本は翅の裏にあるのか?確認できません。
 H036 トラフムシヒキ♂(ムシヒキアブ科) [拡大  #H036−1 トラフムシヒキ♂(ムシヒキアブ科)
 撮影C:2004/08/05 温泉津町福光  撮影S10:2011/08/12 温泉津町福光
 体長19〜28mm。胸部背に黄白粉の紋がり、腹部各節に黒と橙色の毛の帯が見られます。腹端の形から♂と同定しました。下の図は本種♂の標本をスケッチしたものです。
 A   B   A:真上から  B:側面から
体色:真っ黒というより、少し赤味がある様に見えた。<撮影者
複眼:黒っぽい銅色
特徴:胸部背のBの紋が鮮明
 H025 アオメアブ♀(ムシヒキアブ科) [拡大  #H025−1 アオメアブ(ムシヒキアブ科) 右下♂
 撮影C:2004/07/17  温泉津町福光  撮影C:2006/08/13  大田市三瓶町 姫逃池周辺
 体長22〜30mm。体は黄褐色で、肢は腿節とフ節が黒色、脛節が黄褐色しています。複眼は金緑色から緑色で特徴的です。原っぱで、草の葉上で待ち伏せし、昆虫を捕らえて体液を吸います。  
 #H025−2 アオメアブ♀(ムシヒキアブ科)  #H025−3 アオメアブ(ムシヒキアブ科)
 撮影C:2006/08/13  大田市三瓶町 姫逃池周辺  撮影S10:2011/07/07 相模原市
 H027 シオヤアブ♀(ムシヒキアブ科)拡大 詳細  H027−1 シオヤアブ♂(ムシヒキアブ科) [拡大
 撮影C:2004/07/17  温泉津町福光  撮影C:2004/07/17  温泉津町福光
 体長23〜30mm。体は黒色で、胸部や、腹部の各節に黄褐色の毛が生えています。♀の腹部7,8節は黒い毛が生え青黒い光沢があります。肢は脛節が黄褐色で、他は黒いです。幼虫はコガネムシなどの幼虫を捕食します。成虫も好んでコガネムシ類を捕らえて体液を吸います。  体は黒色で、胸部や、腹部の各節に黄褐色の毛が生えています。♂の腹端第8節には、特徴的な白い毛束が見られます。
 #H027−5 シオヤアブ♂(ムシヒキアブ科) [拡大  #H027−11 シオヤアブ♂(ムシヒキアブ科)
 撮影C:2006/08/28 浜田市国分町 石見海浜公園  撮影S10:2010/06/29 相模原市
 H146 チャイロオオイシアブ(ムシヒキアブ科)  H073 オオイシアブ(ムシヒキアブ科)
 撮影C:2005/05/22 浜田市国分町 石見海浜公園  撮影C:2005/05/22  浜田市国分町 石見海浜公園
 体長15〜26mm。ケムクジャラなアブです。体は黒色で、顔面に黄色い毛,胸部と腹部のほとんどに橙毛が密生しています。肢脛節(けいせつ)に棒タワシを思わせる長い橙毛が生えています。俊敏そうに見えませんが、他のムシヒキアブ同様に、虫を捕らえて食べます。
■他の特徴として、世界文化社昆虫図鑑Tによりますと、チャイロオオイシアブはオオイシアブに比べ、腹部黒色部分が小さいとあります。
2007.10.24腹部先3節以上橙毛を密生していることから名前訂正
 体長15〜26mm。体は黒色で、顔面に黄色い毛,胸部と腹部先3節に橙毛が密生しています。肢(し)脛節(けいせつ)に長い橙毛が生えています。
■ムシヒキアブの中にはハタケヤマヒゲボソムシヒキというケムクジャラなアブがいますが、発生時期が秋頃なので区別できます。
 #H073−5 オオイシアブ(ムシヒキアブ科)  #H073−2 オオイシアブ(ムシヒキアブ科)
 撮影S10:2011/05/14 横浜市緑区  撮影S10:2010/06/29 相模原市
 #H073−3 オオイシアブ(ムシヒキアブ科)  #H073−4 オオイシアブ(ムシヒキアブ科)
 撮影S10:2010/05/01 相模原市  撮影S10:2010/05/01 相模原市
 H020 ハラボソムシヒキ(ムシヒキアブ科)  #H020−1 ハラボソムシヒキ(ムシヒキアブ科)
 撮影C:2004/06/23 浜田市国分町 石見海浜公園  撮影F7:2009/05/09 浜田市国分町
 体長9〜11mm。全体に黒色で、腹部の3,4,5節に黄色い帯をもちます。触角は黒、肢は後肢腿節の中央と、脛節を除き黄褐色しています。翅は無色透明です。  

ツリアブ
 H024 クロバネツリアブ(ツリアブ科)  #H024−1 クロバネツリアブ(ツリアブ科)
 撮影C:2004/07/12  温泉津町福光  撮影C:2004/08/22  温泉津町福光
 体長14〜18mm。全体は黒色で、背には黒い毛が生えています。翅は黒色で光沢があります。腹部第3と6,7節は白い毛で覆われていて3節は白い帯に見えます。幼虫は昆虫に寄生します。  どこかで見たことがあります。色黒のクリオネ(和名:ハダカカメガイ)に似ています。みなさんは知っていますか、クリオネが餌を食べる時の姿。頭がパッカット割れ、バッカルコーンと呼ばれる6本の触手を伸ばして獲物を捕食するのを。天使の姿からイカをひっくり返した様な悪魔の姿に変身する時は不気味さを感じます。水族館では人がいない時間帯に餌をやる為見ることはできないそうです。変身しないクロバネツリアブの方がまだかわいいです。
 H051,−2 ビロウドツリアブ(ツリアブ科)  #H051−1,−3 ビロウドツリアブ(ツリアブ科)
 撮影C:2005/04/14 温泉津町  撮影C:2005/04/14 温泉津町
 体長8〜12mm。 体の色は黒色で、全体が黄褐色から橙色の細かい毛で覆われています。前翅前側半分が褐色し、後側が透明です。口吻(こうふん)が長く、深い位置に蜜がある花から空中で吸蜜します。ヒメハナバチ科の幼虫に寄生します。 ■天鵞絨吊虻(びろうどつりあぶ)の名の由来:ビロウドの様な細かな毛に覆われ、花の蜜を吸うために空中に停止している姿が、吊り下げられている様に見えたことから、この名が付いています。
 #H051−4 ビロウドツリアブ(ツリアブ科)  #H051−5 ビロウドツリアブ(ツリアブ科)
 撮影F7:2010/04/24  撮影GT6:2020/04/17 青葉台

ミズアブその他
 H076,−1 アメリカミズアブ(ミズアブ科)  #H076−2,−3 アメリカミズアブ(ミズアブ科)
 撮影F7:2005/09/01  温泉津町  撮影F7:2007/07/03  温泉津町
 体長15〜18mm。体は黒く、触角に特徴があり、先が平たく、基部で左右がねじった様に見えます。翅は黒い紫色で、光沢があります。肢のフ節と、後肢脛節(けいせつ)の一部が灰白をしています。残りの肢色は黒色をしています。幼虫はごみために発生します。  
 #H143 ルリミズアブの仲間(ミズアブ科)  #H143−3 ルリミズアブの仲間(ミズアブ科)
 撮影F7:2007/10/17 温泉津町  撮影F7:2007/10/17 温泉津町
写真:体は金属光沢のある金緑色、翅色は黄褐色な透明
△ルリミズアブ♂:金属光沢のある青黒色
×ルリミズアブ♀:♂より黒い
■瑠璃色:紫色をした濃い青色
写真:後肢の脛節は黄灰色、フ節80%が黒色、翅色は透明
△ルリミズアブ:体長15mm以下。後肢の脛節,フ節は黄灰色
×アシグロルリミズアブ:肢付け根あたりが白い
×エゾホソルリミズアブ:
×コウカアブ: 体長15mm以上。後肢の脛節,フ節は黒色
 H143−2 ルリミズアブ♀(ミズアブ科)  
 撮影F7:2005/11/12 温泉津町  
 体長9〜15mm。体は青黒色で、腹部は金属光沢のある黄銅色をしています。♀は♂より黒っぽい色をしています。本種♀は、コウカアブと似ていますが、コウカアブの脛節は黒いようです。2007.10.18名前訂正
■似た仲間>コウカアブ:体長15〜28mm。体は黒色で、胸部背に灰白から黄褐色の短い毛が生えています。幼虫は便所や、腐敗植物の中で育ちます。
 
 H182 ハキナガミズアブ(ミズアブ科)  #H182−1 ハキナガミズアブ(ミズアブ科)
 撮影F7:2009/07/02 相模原市  撮影S10:2010/06/29 相模原市
 体長5〜7mm。全体は光沢のある黒色で、複眼の後縁,胸部背に4条,小楯板の後縁,腹部の横と端が、鮮やかな黄色をしています。  写真の縁紋は黄色く見えませんが、北隆館の原色昆虫図鑑Vに、翅は透明で縁紋が黄色いとありました。
 H091 ハラキンミズアブ♂(ミズアブ科)  #H091−1 ハラキンミズアブ♀(ミズアブ科)
 撮影F7:2006/06/11 温泉津町  撮影F7:2007/09/22 温泉津町
 体長4〜5mm。頭部のほとんどが大きな複眼で、♂はくっ付いていて、♀は1/3程度離れています。胸部は青緑色で金属光沢があります。腹部は♂が黄色く、名の由来になっています。翅は無色透明で、肢は黄色です。森林の葉の上で見かけます。  ♂の腹部は黄色ですが、♀は胸部に近い色をしています。
 #H091−3 ハラキンミズアブ♂(ミズアブ科)  #H091−2 ハラキンミズアブ♀(ミズアブ科)
 撮影F7:2008/10/02 温泉津町  撮影F7:2007/09/22 温泉津町
 H137 シギアブの仲間(シギアブ科)  H167 サツマモンナガレアブ(シギアブ科)
 撮影C:2007/08/22 川本町三原(かわもとまち・みはら)  撮影S10:2009/06/24 温泉津町福光
 翅に縁紋(えんもん)の様な模様があり、腹部に白い横縞が3本見られます。何バエか現在調べています。
●ネウスシギアブ:体長5.5〜9mm 
 体長10〜12mm。全体は黒色で、灰白粉を装っています。翅中央後に褐色した帯が見られます。
 H192 シギアブの仲間(シギアブ科)  
 
 撮影:2005/05/17  
●ヤマトシギアブ:体長約13mm。頭部,胸部:黒色で灰色粉で覆われる。胸部背の中央と両横に黒い部分を残す。♂は複眼は接し、口吻,小腮枝,触角は黄褐色。腹部は黄褐色、各節中央と両側に黒紋。肢は黄褐色、部分的に闇褐色。翅は広く、縁紋と脈は闇褐色。
   
写真H192.jpg        北隆館原色昆虫大圖鑑ヤマトシギアブ
2011.05.12Yamasanaeさんからのご指摘で、シギアブの仲間と分りました。ヤマトシギアブの♂に似ているとの指摘もありました。

○クロシギアブ:体長約10mm。 体と翅全体が闇褐色。胸背に、中央とその左右に黒条がある。♂の複眼は離れています。発生は6〜7月。
 


膜翅目(11万3千種)>
 ・ハチ(スズメバチ,ミツバチ,アナバチ,ハバチ,ハナバチ,
    アシナガバチ,クマバチ,ハキリバチ,ジガバチ,ベッコウバチ)
 ・アリ(オオアリ,ヤマアリ,トゲアリ,サムライアリ,アミメアリ)
 膜翅目は、透明で薄くて丈夫な膜の様な羽を持っていることから名づけられました。この仲間は社会生活をする昆虫として知られています。羽は前翅,後翅の2対もっています。ハチは産卵管を変化させた毒針をもっています。完全変態の形態をとります。

双翅目>
 ・ハエ(イエバエ,キンバエ,ハナバエ,ショウジョウバエ)
 ・アブ(ハナアブ,ウシアブ,コウカアブ,シオヤアブ,ツリアブ)
 ・カ,ガガンボ,ブユ
 双翅目は、後翅が退化して2枚の羽、前翅しかないことから名づけられました。完全変態の形態をとります。

その他>
 ・カゲロウ,トビケラ,カワゲラ,ヘビトンボ,ツノトンボ,シリアゲムシ
 ・シロアリ,シラミ,ノミ,シミ,チャタテムシ

[注]撮影F:FUJIFILM FinePix−S7000, 撮影C:OLYMPUS C−750UZoom, 撮影D:KONIKA MINOLTA DiMAGE−Z3

Copyright ©2003-2010 Fukutomi design office All rights reserved