ゾウムシ・オトシブミ 福光村・昆虫記リスト種類別 甲虫 種類別リスト
甲虫3(鞘翅目:しょうしもく/コウチュウ目) K3 ゾウムシオトシブミ・チョッキリ
オサゾウムシ
 K017 オオゾウムシ(オサゾウムシ科) [拡大  #K017−1 オオゾウムシ
 撮影C:2004/05/13 温泉津町福光  撮影C:2004/05/13 温泉津町福光
 体長12〜29mm、撮影したものは23mmだそうです。日本では最大級のゾウムシです。ヒキガエルの様にイボイボしていて、ナマケモノの様なゆっくりした歩き方をします。幼虫は枯れ木などを食べますが、成虫はクヌギ,ナラやヌルデの樹液に集まるそうです。  
 K121 ホオアカオサゾウムシ(オサゾウムシ科)  #K121−1 ホオアカオサゾウムシ(オサゾウムシ科)
 撮影C:2005/06/15 浜田市国分町 石見海浜公園  撮影C:2005/06/15 浜田市国分町 石見海浜公園
 体長7〜10mm。頭部と胸部中央縦が黒く胸部両横が赤褐色。ササやカンチクのタケノコに付きます。
■本種の同定(どうてい)は山と渓谷社の「山渓フィールドブック甲虫」図鑑によります。
■写真の特徴:付いている植物は細い竹で、タケノコがある程度成長した様なタケだそうです。頭部と胸部背中央が黒く、胸部横と上翅全体が黄色から橙褐色をしています。上翅には黒い斑があり、トホシオサゾウムシの斑紋に少し似ています。上翅の合わさる部分が黒く見えます。
 K285,−1 トホシオサゾウムシ(オサゾウムシ科)  #K285−2,−3 トホシオサゾウムシ(オサゾウムシ科)
 撮影S10:2010/06/11 相模原市  撮影S10:2010/06/11 相模原市
 体長5.8〜8.0mm。全体は濃い赤褐色で、前胸部背,横と上翅に黒い紋が見られます。上翅の紋は左右4対あり、中央の1対が特に明瞭に表れます。クヌギなどに集まります。 ■トホシ?:上翅の紋は左右4対、胸部側面と背中央の黒い紋は数に入れないようです。図鑑によっては、上翅の黒紋は5対とあります。中央の1対以外は不明瞭なのかもしれません。
ゾウムシ
 K016 ホホジロアシナガゾウムシ(ゾウムシ科)  #K016−1 ホホジロアシナガゾウムシ [拡大
 撮影F:2004/05/13 温泉津町福光  撮影F:2004/05/13 温泉津町福光
 体長6.2〜9.3mm。全体はこげ茶色から黒色です。側面の白い微毛で覆われている部分は頭部ではなく胸部ですが、名前の通りホホが白くなっている様に見えます。上翅は硬く、網目状にゴツゴツした感じで、落花生の殻みたいです。ハゼやヌルデ,アカメガシワに集まり、それらの若枝を切って産卵します。 <似た仲間>
■カシアシナガゾウムシ:体長5.6〜6.7mm。
 K236,−1 クリアナアキゾウムシ♀(ゾウムシ科)  #K236−2,−3 クリアナアキゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影F7:2009/05/10 温泉津町  撮影S10:2010/06/11 相模原市
 体長13〜16mm。小楯板が舌の形をしています。
★2009.06.12名前訂正ナガアナアキゾウムシ>クリアナアキゾウムシ
ナガアナアキゾウムシの生体は、黄褐色微毛と鱗片で被われている。
■似た仲間>マツアナアキゾウムシ。リンゴアナアキゾウムシは、胸部側面がゴツゴツ。コクロアナアキゾウムシ体長11mm小型。クロアナアキゾウムシ上翅の後がひろく平行でない。クスアナアキゾウムシ小楯板左右に橙色の小斑紋。
 K260 タマゴゾウムシ(ゾウムシ科)  #K260−1 タマゴゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影UX7:2009/07/15 温泉津町福光 石山  撮影UX7:2009/07/15 温泉津町福光 石山
 体長約10.5mm。体色は黒色で、灰黄から黄褐色の微毛が生えていて、粉も吹くそうです。この地方では肢の色に赤味があり、翅端が割れて少しだけ尖っています。アザミ類でよく見かけ、写真もアザミの葉上で撮影されました。 ■中部以西の別名:ミヤマタマゴゾウムシ(保育社甲虫図鑑W)
■図鑑によって名前の書き方に違いがあるようです。
 K022 ツバキシギゾウムシ♂(ゾウムシ科) [拡大]   #K022−1 ツバキシギゾウムシ♂(ゾウムシ科)
 撮影C:2004/05/18 温泉津町福光 林道  撮影C:2004/05/18 温泉津町福光 林道
 体長6〜10mm。写真は鼻(口吻)より体長の方が長いですから♂です。♀は日本のゾウムシの中で1番長い鼻をしています。♀は長い口吻でツバキの実に穴を開け、産卵管を通して産卵します。幼虫は実を食べ成長し、一旦外に出てから地中でサナギになります。名前はツバキの実を食べるシギに似たゾウムシから付けられています。シギにも似ていますが、キウイバードにそっくりです。  
 #K259−3 シギゾウムシの仲間(ゾウムシ科)  #K259−2,−4 シギゾウムシの仲間(ゾウムシ科)
 撮影S10:2009/10/03 東京都町田市  撮影S10:2009/10/03 東京都町田市
 体長約10mm。体は赤褐色で、頭部から上翅全体に黄褐色から灰白の鱗毛が生えています。上翅中央後寄りに、灰白の比較的明瞭な帯が見られ、会合部では不明瞭です。触角は、吻の1/3手前から飛び出し、柄節より中間節の方が長いです。中間節の第2節は、第1節より短いです。近くに生えている樹はシイ,コナラ,アベマキです。 ×クヌギシギゾウムシ:触角中間節の第2節は第1節より長い
×ニセコナラシギゾウムシ:♂♀吻同長、吻は写真ほど長くない。
?クリシギゾウムシ:体が細長い。触角は吻の先寄り
×シイシギゾウムシ:♀の吻は体長以上で、♂の触角は吻先1/3
△コナラシギゾウムシ
参考資料 保育社原色日本甲虫図鑑W,世界文化社昆虫図鑑U,学研生物図鑑昆虫U
名前 触角 吻(ふん) 上翅 その他
クヌギシギゾウムシ 吻の中央から後につく
中間第1節<中間第2節
体長より長い 9〜10mm
クヌギ,アベマキ
体長より短い
コナラシギゾウムシ ♀より短い
前方で強く曲がる
濃い褐色から赤褐色、褐色鱗毛の中に淡い黄色鱗毛が生え、斑紋を形成、灰黄色い褐色斑紋の種や、全体が褐色したものがいる。 5.5〜10mm
ナラ類,カシワ,クヌギ
柄節=中間第1〜第4節合計 ♂より長い
前方で強く曲がる
ニセコナラシギゾウムシ 中間第1節≧中間第2節 ♂♀共同じ長さ
他に比べ長くない
濃い褐色で、背は黄色い鱗毛で覆われる。褐色毛で斑紋を形成し、横帯状 7〜7.5mm
コナラ
肢が太い
クリシギゾウムシ ♀より短い 濃い褐色、灰黄色の鱗毛で覆われ、中央後方に淡い灰黄色の横帯をもつ 6〜10mm
腿節下面に歯突起がある
触角,脛節,フ節は赤褐色
クリ,コナラ,アベマキ
イガの部分から穴をあける
中間第2節≧中間第3節
柄節<中間第1〜第3節合計
柄節<中間第2〜第4節合計
♂より長い
シイシギゾウムシ/
イワサキシギゾウムシ
吻の先から1/3手前に位置 上翅と同長 黄灰褐色の鱗毛で密に覆われる。中央後方に不明瞭な横帯をもつ 6〜9mm
シイ
吻中央より頭部側に位置 体長より長い
肢の太さ: ニセコナラシギゾウムシ>コナラシギゾウムシ>クリシギゾウムシ
 K259 シギゾウムシの仲間(ゾウムシ科)  #K259−1 シギゾウムシの仲間(ゾウムシ科)
 撮影S10:2009/09/03 温泉津町  撮影S10:2009/09/13 相模原公園
■2009.09.14名前訂正キオビシギゾウムシではありませんでした。
×キオビシギゾウムシ:体長4.5〜5.5mm。体色は黒色で、黄白や黒色の微毛が生えています。上翅中央後寄りに、明瞭な黄白の横帯が見られます。吻(ふん)は長く、上翅の長さを少し超えます。クヌギシギゾウムシなどに似ていますが、体長が半分で、頭部には黄白微毛が生えていません。
 体長を確認してもらいました。体長約8〜9mm。#K259はキオビシギゾウムシではないようです。
 K151 クリシギゾウムシ(ゾウムシ科)  #K261−2 シギゾウムシの仲間(ゾウムシ科)
 撮影C:2005/07/22 温泉津町福光  撮影S10:2009/09/13 温泉津町
 体長6〜10mm。図鑑に♀の触角柄節は中間節1〜3までより短いとありますから、写真は♂です。♀は口吻でクリ,コナラ,アカガシの実に穴を開け、産卵管を通して産卵します。  コナラで見つけたシギゾウムシ
 #K261 シギゾウムシの仲間(ゾウムシ科)  #K261−1 シギゾウムシの仲間(ゾウムシ科)
 撮影S10:2009/09/13 温泉津町  撮影S10:2009/09/13 温泉津町
 小さなゾウムシで、落ちていたコナラの葉に見つけたそうです。普通コナラですと、コナラシギゾウムシ,ニセコナラシギゾウムシ?や、体の細長いクリシギゾウムシになります。コナラシギゾウムシには体長5.5mmもいるそうですから、コナラシギゾウムシかもしれません。 ■コナラシギゾウムシ:体長5.5〜10mm。
■ニセコナラシギゾウムシ:体長7.0〜7.5mm。
■クリシギゾウムシ:体長6〜10mm。
♂の交尾器先端で確認できるようです。(保育社甲虫図鑑W)
 #K264−1 シギゾウムシの仲間が穴あけしたドングリ  #K264−2 シギゾウムシの仲間が穴あけしたドングリ
 撮影S10:2009/09/29 温泉津町  撮影S10:2009/09/29 温泉津町
 ドングリはクヌギに似たアベマキ。穴は1個、ドングリの帽子からあけられたもの。穴はコナラにあいたものより大きく、直径2.8mm。 左のドングリの穴は1個、帽子からあけられた穴。右は2個、上から直接と、帽子からあけられた穴が1個。
 K027 シロコブゾウムシ(ゾウムシ科) [拡大 詳細  #K027−1 シロコブゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影C:2004/05/20 温泉津町福光  撮影F7:2007/08/22 温泉津町
 体長15〜17mm。名前にある様に上翅のコブが目立っています。コブは突起状で上翅後方に1対見られます。ヒメシロコブゾウムシに似ていますが、ヒメシロコブゾウムシは背中の部分が少し黒いですし、吻(ふん)が少し長いです。シロコブゾウムシの色は白,茶と灰色が混ざった配色です。  幼虫は植物の根を食べます。成虫はクズ,ハギなどのマメ科の葉を食べます。
 #K027−2 シロコブゾウムシ(ゾウムシ科)  #K027−12 シロコブゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影F7:2007/08/22 温泉津町  撮影F7:2007/09/26 横浜市
 K234 ヒメシロコブゾウムシ(ゾウムシ科) 左♀,右♂ 詳細  #K234−1 ヒメシロコブゾウムシ♀(ゾウムシ科) 拡大
 撮影F7:2009/05/10 温泉津町  撮影F7:2009/05/10 温泉津町
 体長11〜14mm。上翅にゴツゴツしたコブがあり、黒い体全体に白色から灰白の小さな鱗片(りんぺん)で覆われています。鱗片には褐色が混ざり、特に胸部や上翅背が汚れて見え、小楯板付近では鱗片が脱落して黒く見えます。 ■食樹:タラやウド,シシウドの木で見かけ、その葉を食べる。
■似た仲間:シロコブゾウムシ,クワゾウムシ,ウスヒョウタンゾウムシ
 #K234−3 ヒメシロコブゾウムシ(ゾウムシ科)  #K234−4 ヒメシロコブゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影F7:2009/05/22  撮影S10:2011/05/02 横浜市緑区
 K170,−1 カシワクチブトゾウムシ(ゾウムシ科)  #K188−4,−5 クチブトゾウムシの一種(ゾウムシ科)
 撮影F7:2007/05/05 温泉津町  撮影S10:2010/04/20 相模原市
 体長4.5〜5.1mm。見えない地色は黒色で、全体に灰色と茶褐色のサビ模様の鱗片(りんぺん)で覆われています。前胸部背後縁が後方へ突き出ています。カシワ,コナラ,ハンノキ,クヌギの葉を食べます。 ■似た仲間>
●カシワクチブトゾウムシ:口上板に鱗片がない
●コカシワクチブトゾウムシ:口上板に鱗片がある
保育社原色日本甲虫図鑑Wより
 K188 クチブトゾウムシの一種(ゾウムシ科)  #K188−1 クチブトゾウムシの一種(ゾウムシ科)
 撮影F7:2007/06/15 温泉津町  撮影F7:2007/06/15 温泉津町
 口上板に鱗片があり、前胸部背後縁に縁取りが見られます。 ■ゾウムシの口上板(こうじょうばん):吻の先、一対の触角の間
 #K188−2 クチブトゾウムシの一種(ゾウムシ科)  #K188−3 クチブトゾウムシの一種(ゾウムシ科)
 撮影F7:2007/07/26 温泉津町  撮影F7:2007/07/26 温泉津町
 K277,−2 ゾウムシの仲間(ゾウムシ科)  #K277−1,−3 ゾウムシの仲間(ゾウムシ科)
 撮影S10:2010/05/06 相模原市  撮影S10:2010/05/06 相模原市
写真:触角の柄節(へいせつ)が長く、中間節と球桿(きゅうかん)部を合わせた長さに等しく見える。上翅端が下向きに尖っている。
○ケブカヒメカタゾウムシ:体長5.2〜5.9mm。♀の腹節は、外見2節。北海道で記録があり、関東地方で採取の記載※保育社 原色日本甲虫図鑑W
?ケブカカタゾウムシ:体長約6mm。
 K181 アルファルファタコゾウムシ(ゾウムシ科)  #K181−1 アルファルファタコゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影F7:2007/05/22 神奈川県 座間公園  撮影F7:2007/05/22  神奈川県 座間公園
 体長4.8〜5.5mm。ヨーロッパから浸入した、マメ科の害虫で、日本全土に分布を広げています。 ■似た仲間>イネゾウムシ,イネゾウムシモドキ
 K299,−1 シロヒゲナガゾウムシ♂(ヒゲナガゾウムシ科)  #K299−2 シロヒゲナガゾウムシ♂(ヒゲナガゾウムシ科)
 撮影S10:2011/08/07 町田市野津田 七国山  撮影S10:2011/08/07 町田市野津田 七国山
 体長7〜12mm。黒い体に白色毛と褐色毛で密に覆われています。頭部から前胸部背前,上翅中央前寄りと上翅端で白色の斑を形成しています。前胸背中央に横に並ぶ3本の毛束があり、上翅にも同じ様な毛束が見られます。 ■伐採木に集まる。
■♀の触角は短い。
 K288 アシナガオニゾウムシ♂(ゾウムシ科)  #K288−1 アシナガオニゾウムシ♂(ゾウムシ科)
 撮影S10:2010/06/29 相模原市  撮影S10:2010/06/29 相模原市
 体長5.9〜8.5mm。地色は黒色で、白から灰白色と、黒色の鱗片(りんぺん)で被いつくされています。小楯板周辺と上翅後方の一部が黒色鱗片で、黒い模様を形成しています。成虫はエノキの枯れ木に集まります。 ■♂の前肢は長く、フ節に長毛を生やしています。 
 K025 オジロアシナガゾウムシ(ゾウムシ科) 詳細  #K025−1 オジロアシナガゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影S10:2009/05/25 温泉津町  撮影F7:2009/05/10 温泉津町福光
 体長6〜10mm。胸部の左右と上翅の後ろが白色で、あとは黒っぽい色をしています。幼虫はクズのツル(茎)を食べ、成虫はよくクズのツルにしがみ付いているのを見かけます。
 最近ゾウムシの写真が多くなってきました。ゾウムシの発生時期は4〜8月です。撮影者はゾウムシを撮影していて、あることに気づいたそうです。正面から近づいてある距離まで来ると、必ず横にゴロンと倒れ葉っぱから転げ落ちるそうです。死んだふりをしているみたいだったといっていました。ツルにしがみ付いている時は、視線を避けるように顔を反対に向け、鳥のフンの真似をします。なかなかカメラの方を向いてくれないんですよね。
 #K025−2 オジロアシナガゾウムシ(ゾウムシ科)  #K025−3 オジロアシナガゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影F7:2005/10/11 温泉津町  撮影F7:2005/10/11 温泉津町
 #K025−4 オジロアシナガゾウムシ(ゾウムシ科)  #K025−5 オジロアシナガゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影F7:2009/05/10 温泉津町福光  撮影S10:2009/05/25 温泉津町
 K028 コブヒゲボソゾウムシ(ゾウムシ科) [拡大  #K028−2 コブヒゲボソゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影C:2004/05/22 温泉津町福光 林道  撮影C:2005/05/04 温泉津町井田
 リンゴコフキゾウムシに似ていますが、前肢の中間部に太さの違う段差が見られません。胸部の周りも少し細いです。
<似た仲間>
●リンゴコフキゾウムシ:体長8〜9mm。上翅は黄緑色のカビまたは、コケが生えた様に見えます。粉(鱗片)をふいている様に見えるのも特徴ですが、黒い光沢色をしているのも特徴です。成虫はリンゴの葉を食べます。コブヒゲボソゾウムシにも似ていますが、違いを調べてみたいと思います。前肢の中間部に太さの違う段差が見られる。胸部は上の写真より太い。
●リンゴヒゲナガゾウムシ:胸部が上の写真より太い。
鱗片 拡大
 K043 コフキゾウムシ♂(ゾウムシ科)  #K043−1 コフキゾウムシ♂(ゾウムシ科)
 撮影F7:2009/05/10 温泉津町  撮影F7:2009/05/10 温泉津町
 体長3.5〜8mm。青白い粉をふいている様に見えまが鱗毛という毛だそうです。カビにも見え鳥もこれでは食べないと思います。成虫はクズの葉によく集まります。 鱗毛,鱗片,鱗粉の区別が必要ですが、違いを書いた資料を持っていない為、現在のところ分りません。鱗粉はチョウ,ガの翅の表面に覆われている花びらの様な形をしているものや針状のものが、魚の鱗(うろこ)状にならんでいることで良く知られています。1個が数十umですから、形はどうあれ粉としても良いと思います。鱗毛,鱗片は植物ではよく使われる言葉です。昆虫で使われる鱗毛,鱗片は鱗粉と比べて大きいのだと思いますが、ゾウムシに見られる粉の様なものがどのくらい大きさでどの様な形をしているか、どう呼ばれるのが正しいか調べておきます。
 #K043−3 コフキゾウムシ(ゾウムシ科)  #K043−4 コフキゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影F7:2005/07/22 温泉津町  撮影F7:2007/07/03 温泉津町
 #K043−6 コフキゾウムシ(ゾウムシ科)  #K043−7 コフキゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影S10:2010/05/17 横浜市  撮影S10:2010/05/17 横浜市
 K054 シロホシヒメゾウムシ(ゾウムシ科)  K089 オオアオゾウムシ(ゾウムシ科) 拡大
 撮影C:2004/06/20 温泉津町福光  林道  撮影D:2005/05/08 温泉津町
 ヒメジオンに付いているのは、シロホシヒメゾウムシです。小さなゾウムシで、体長6mm前後です。名前にある様に黒い体に白または、黄色いホシ模様があります。成虫は植物の葉や特に花に集まります。
■ヒメジオンとハルジオンについて: 両方共キク科のアメリカからの帰化植物で、似ています。花の色は白または薄紫色で、中央が濃い黄色です。ハルジオンの花の方が小さく花弁も細いです。背丈はヒメジオンが30cm以下ですが、ハルジオンは80cm以上も成長します。
 体長12〜15mm。全体は白銀に近い緑色で、前胸部側面と上翅の一部に黄白い粉を付けています。成虫はヤナギ,ミズナラ,タデの葉を食べます。幼虫は植物全般の根を食べます。
 #K089−1 オオアオゾウムシ(ゾウムシ科)  #K089−2 オオアオゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影F7:2009/05/14 温泉津町  撮影F7:2009/05/14 温泉津町
 K030 キスジアシナガゾウムシ(アシナガゾウムシ亜科)  #K030−1 キスジアシナガゾウムシ(アシナガゾウムシ亜科)
 撮影C:2005/05/04 温泉津町福光 林道  撮影C:2005/05/04 温泉津町福光 林道
 体長8〜11mm。茶褐色の体に上翅と胸部に黄色みがかった白いスジが見えます。このスジが特徴の様です。
#K030−2 キスジアシナガゾウムシ(アシナガゾウムシ亜科) #K030−3 キスジアシナガゾウムシ(アシナガゾウムシ亜科)
 撮影F7:2008/05/01 益田市匹見町  撮影F7:2008/05/01 益田市匹見町
 K126 ハスジカツオゾウムシ(ゾウムシ科) [拡大]   #K126−1 ハスジカツオゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影C:2005/07/07 江津市 星高山  撮影S10:2009/05/14 温泉津町
 体長9〜14mm。体色は黒色で、灰白の短い毛で覆われています。上翅にV字の黒い葉スジ模様が見られ、翅先が90度三角に開き尖っています。  幼虫は菊科の植物の茎を食べ、成虫はアザミやヨモギ,タデ類を食べます。
 K018 ハスジカツオゾウムシ(ゾウムシ科)  #K018−1 ハスジカツオゾウムシ(ゾウムシ科) [拡大
 撮影S10:2010/08/16 横浜市  撮影C:2004/05/15 温泉津町福光
<似た仲間>
●ハスジカツオゾウムシ:体長9〜14mm。体色は黒色で、灰白の短い毛で覆われています。上翅にV字の黒い葉スジ模様が見られ、翅先が開き三角に尖っています。
●ハスジゾウムシ: 体長10〜13mm。背に葉っぱの筋に似たV字の闇色模様があり、この名前がついています。体は黒色で灰褐色した短い毛で覆われています。ハスジカツオゾウムシの様に翅先が90度に割れていない。幼虫はゴボウの根を食べます。
 交尾中のところを失礼して撮りました。ゾウムシはいつでも、何処でも交尾しています。
 K094,−1 ナガカツオゾウムシ(ゾウムシ科)  #K094−2,−3 ナガカツオゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影C:2007/06/07 大田市三瓶町  撮影S10:2010/05/17 横浜市
 体長9〜13mm。全体は黒色の半円筒型で上翅端1/3から細くなっています。全体に黄白の毛が生え、橙から赤茶の粉を付けています。ヨモギ類を食べます。  
 K103 カツオゾウムシ(ゾウムシ科)  カツオゾウムシに似た仲間
 撮影D:2005/05/17 温泉津町  --
 付いている葉はタデ科タデ属のイタドリという植物の葉です。体長10〜12mm。食草はタデ科植物です。似た仲間が数種いますが、本種の上翅は先が尖っていて、小楯板の前が少し窪んでいます。 カツオゾウムシ   :ずんぐり、吻短い、小楯板窪む、食草イタドリ
ナガカツオゾウムシ :ほっそり、吻長い、小楯板どこ?、食草ヨモギ
 #K103−1,−2 カツオゾウムシ(ゾウムシ科)  #K103−4,−5 カツオゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影F7:2009/05/15 温泉津町  撮影F7:2009/05/15 温泉津町
 K095,−1 スグリゾウムシ(ゾウムシ科)  #K095−2,−3 スグリゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影D:2005/05/08 温泉津町  撮影F7:2007/05/22 温泉津町
 体長6mm前後。体は黒色ですが、全体に土で汚れた様な灰白の鱗毛で覆われていますから、汚れた灰白に見えます。中央から前と後が濃く褐色していて、黒っぽい2本の帯の様に見えます。上翅の形は丸く、球形に近いものがあります。成虫はフサスグリやミカンの葉を食べ、幼虫は植物全般の根を食べます。  本土のスグリゾウムシは交尾なしに、単為生殖と呼ばれる生殖方法で、♀だけで増えています。日本では男女群島に♂が生息しているそうです。(保育社原色日本甲虫図鑑Wより)
■男女群島:長崎県から200Km南西にある島
■フサスグリ:ユキノシタ科>スグリ属
実は赤く光沢があり、赤いブドウに見えます。生でも食べられますが、酸っぱいので、果実酒やジャムに加工します。
 #K106 ヒメゾウムシの一種(ゾウムシ科>ヒメゾウムシ亜科)  #K106 ヒメゾウムシの一種(ゾウムシ科>ヒメゾウムシ亜科)
 撮影C:2005/05/22 浜田市国分町 石見海浜公園  撮影C:2005/05/22 浜田市国分町 石見海浜公園
 粉を付けず光沢のない、黒一色のゾウムシです。形は丸みのあるヒシ形で、体長は3mm前後だそうでうす。三角の小楯板(しょうじゅんばん)が見られ、窪んでいます。ヒメゾウムシ類の仲間と思いますが、名前を同定するこはできませんでした。普通被っている色付きの粉が、単に脱落したタイプですと今後調べても分からない可能性があります。 <似ている仲間>
体長4mm以下
●ツヤケシヒメゾウムシ:体長3.4mm前後。ブドウの害虫。
●クワヒメゾウムシ:体長2.5〜3.5mm。上翅背面が平ら。
体長4mm以上●ウミベヒメゾウムシ,ヒメゴボウゾウムシ
 K124 マダラアシゾウムシ(ゾウムシ科) [拡大  #K124−1 マダラアシゾウムシ(ゾウムシ科)
 撮影C:2005/07/07 江津市 星高山  撮影C:2005/07/07 江津市 星高山
 体長15〜19mm。体は赤褐色から闇褐色で、灰白や黄褐色,黒色の短い毛で覆われています。コブコブの突き出た肩や、太い腿節(たいせつ)も特徴ですが、名にある様に肢腿節や脛節(けいせつ)に灰白の斑模様(まだらもよう)があるのも特徴です。  幼虫はクヌギ,ナラなどの材を食べます。成虫はクヌギやナラの樹液に集まります。またクヌギ,コナラ,アラカシ,ヌルデなどの新芽を食べます。


オトシブミ・チョッキリ
 K238 アシナガオトシブミ(オトシブミ科)  #K238−1 アシナガオトシブミ(オトシブミ科)
 撮影F7:2009/05/10 温泉津町  撮影F7:2009/05/10 温泉津町
 体長6.5〜8.0mm。体は黒色で、上翅は橙褐色していて光沢があります。また、前胸部や肢が橙褐色したタイプもいるそうです。クヌギやコナラ,カシの葉に産卵して、葉を巻きます。  似た配色にオトシブミやセアカオトシブミがいますが、本種は頭部が、ゾウムシのような形をしています。
 K036 ヒメコブオトシブミ(オトシブミ科)  #K036−2 ヒメコブオトシブミ(オトシブミ科)
 撮影F:2004/06/20  温泉津町福光 林道  撮影C:2007/08/22 川本町三原(かわもとまち・みはら)
 体長5〜7mm。体全体は黒い光沢があり、触角と足は黄色いです。後肢のモモあたりが黒いです。写真でははっきりしませんが上翅にコブが見られます。オトシブミの仲間は葉の上部を横に切り、葉の先を折ってそこに産卵し、後は主脈を噛んで扱いやすくしてから形よく丸めて巣を作ります。  落ちた巣が紙を巻いた手紙の様に見えたことからこの名が付いています。作った巣を地面に落とすタイプと、そのまま木にぶら下げたままにするタイプがいます。ヒメコブオトシブミはぶら下がったままにするタイプです。幼虫はヤブマオ,エゴノキの葉を食べます。
 K098 ヒメクロオトシブミ(オトシブミ科)  #K098−2 ヒメクロオトシブミ 巣を作るところ
 撮影C:2005/05/08  温泉津町井田  撮影C:2005/05/08  温泉津町井田
 体長4.5〜5.5mm。ヒメコブオトシブミとよく似ていますが、大きなコブがなく後肢腿節が赤褐色で黒くないことで区別できます。本種は静岡,長野当たりから西側に分布するものは肢全体が赤褐色で、東側は全て黒色です。名前はこの東側のタイプから付けられています。バラ,ナラの葉を巣にします。 巣を作る手順
1.葉の縁から主脈に向かって切り、主脈に達してからまた反対の縁から主脈に向かって切ります。
2.残った主脈を噛んで、葉をしんなりさせます。
3.左右を内側に折ります。
4.葉先から巻いて途中でアゴで穴を開け、卵を生み付けます。
5.さらに切れ目まで巻き、完成させます。
注:上の写真は片側に2ヵ所、両側計4ヵ所切っています。また主脈で合う部分が2本ともずれています。普通は主脈を残して、一直線に切り、巻き始めます。
 #K098−5 ヒメクロオトシブミ(オトシブミ科)  #K098−6 ヒメクロオトシブミ(オトシブミ科)
 撮影F7:2009/05/18 相模原市 相模原公園  撮影F7:2009/05/18 相模原市 相模原公園
 長野から北に生息する肢が黒いタイプです。  
 K213 エゴツルクビオトシブミ♀(オトシブミ科)  #K213−2 エゴツルクビオトシブミ♂(オトシブミ科)
 撮影F7:2008/05/02 益田市匹見町 奥匹見峡  撮影S10:2009/07/22 浜田市 海浜公園
 体長♂8〜12mm、♀8〜9mm。肢を含め全体に光沢のある黒色をしています。♀の首は短いですが、♂の首は長く、名の由来になっています。♀は葉を巻く巣作りをする必要から、首が短いとされています。  エゴノキの葉を巻いて巣を作ります。
 #K213−3 エゴツルクビオトシブミ♀(オトシブミ科)  #K213−4 エゴツルクビオトシブミ♀(オトシブミ科)
 撮影S10:2010/04/20 相模原市  撮影S10:2010/04/20 相模原市
 K098−1 オトシブミの巣(オトシブミ科)  #K098−3 オトシブミの巣(オトシブミ科)
 撮影D:2005/04/22 温泉津町福光 林道  撮影F7:2006/06/02 温泉津町福光 林道
 オトシブミの種類は不明ですが、葉の中心の主脈を残して両側がら切って巻いていますから、ヒメクロオトシブミやアシナガオトシブミの巣と考えられます。 ■ナラの葉を巣にする種類:ヒメクロオトシブミ,アシナガオトシブミ,ルリオトシブミ,ゴマダラオトシブミ,オトシブミ
 #K245 オトシブミの巣(オトシブミ科)  #K245−1 オトシブミの巣(オトシブミ科)
 撮影F7:2009/05/18 相模原市 相模原公園  撮影F7:2009/05/18 相模原市 相模原公園
 ウスアカオトシブミに見られる揺籃のつくりのようですが、木が違うようです。ウスアカオトシブミは、ミズキやリョウブ,メジキなどにつくります。 揺籃(ようらん):揺(ゆ)するかご、ゆりかごのことで、オトシブミの巣をそのようにいいます。
 K143 ウスモンオトシブミ(オトシブミ科)  #K143−1 ウスモンオトシブミ(オトシブミ科)
 撮影C:2005/08/12 温泉津町井田  撮影C:2005/08/12 温泉津町井田
 体長6.5〜7mm。全体は黄色から黄褐色で、光沢があります。頭部,前胸側縁,上翅周縁,後肢腿節が黒く褐色しています。エゴノキやゴンズイの葉を横に切って巻いて巣を作ります。  
 K134,−1 ハイイロチョッキリ(オトシブミ科)  #K134−4,−6 ハイイロチョッキリ♂(オトシブミ科)
 撮影S10:2010/07/04 横浜市  撮影S10:2009/09/17 相模原公園
 体長7〜9mm。体は黒色で、灰白から灰黄色の少し長い毛で覆われています。上翅は肩がはった形で、黒点の列が見られます。口吻は黒くて長く、釘抜き状です。コナラの実に産卵し、枝ごと切り落として幼虫の餌とします。幼虫はこの実の子葉を食べて成長し、地にもぐって蛹になります。このことにより本種は、実を切り落とす作業をします。
■♂には前胸横下に斜め前向きの1対の突起があります。
■チョッキリ(短截=短裁):実や葉に産卵して、それを切り落としたり、枝を切り折ったりする習性があることから、この名が付いている様です。
 体長は1cm近くあったそうです。ハイイロチョッキリで、毛が脱落したのだと思われます。胸側面下に突起があるので♂です。
 #K134−5 ハイイロチョッキリ♀(オトシブミ科)  #K134−7 ハイイロチョッキリ♀(オトシブミ科)
 撮影S10:2009/09/13 横浜市  撮影S10:2009/09/13 横浜市
 #K134−2 チョッキリが産卵して切り落としたドングリ  #K134−3 チョッキリが産卵して切り落としたドングリ
 撮影S10:2009/09/13 横浜市緑区  撮影S10:2009/09/13 横浜市緑区
 ドングリの帽子から穴を開けて、枝から切り落とされているので、ハイイロチョッキリの仕業だと思います。シギゾウムシなどは、ドングリ本体に吻(ふん)で穴を開けって産卵します。ハイイロチョッキリは、どうも帽子からドングリが外れることをいやがっているようです。ゴリゴリ穴を開ける時も、外れないように帽子から穴を開け、枝ごと切り落としています。ドングリが転がらないとか、付いている葉がドングリを隠すとか、何らかの理由がありそうでうです。注:先日管理人は、シギゾウムシの仲間が開けたドングリを探すために、コナラの林を散歩しました。落ちていたコナラドングリで、穴が開いている約50個(枝なし)は、全部帽子の部分から開けられていました。シギゾウムシの仲間がドングリ本体に直に穴あけしているかは、調べる必要がありそうです。 ■コナラとミズナラの違い
 コナラのドングリの方が長くて大きいようですが、成長過程で切り落とされたものは、判断するとき難しいものがあります。参考資料によりますと。葉っぱで判断した方が分かりやすいようです。枝から長い柄(え)があって、葉があるのがコナラで、枝から直ぐ葉が付いているように見えるのがミズナラだそうです。またミズナラは高地に生育とあります。
■ドングリの帽子:正式には殻斗(かくと)と呼ぶそうです。


[注] 撮影F7:FUJIFILM FinePix−S7000, 撮影C:OLYMPUS C−750UZoom, 撮影D:KONIKA MINOLTA DiMAGE−Z3

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