福光村・昆虫記リスト
トンボ(蜻蛉目:とんぼもく/トンボ目)
ヤンマ・サナエトンボ
 T011 オニヤンマ♂(オニヤンマ科) [拡大  #T011−1 オニヤンマ(オニヤンマ科)
 撮影C:2004/07/17  温泉津町福光  撮影C:2004/08/19 温泉津町福光
 体長95〜108mm、腹長♂70mm前後,♀80mm前後。日本で一番大きいトンボです。全体は黒く黄色い縞模様が特徴で、鬼のパンツ柄です。名前の由来はここから来たとされています。編集者は背中にある黄色い模様が鬼の角と顔に見え、ここから名付けられたと思っていました。複眼は綺麗な緑色です。♂はよく平地の川沿いや水路を往復します。サナエトンボの仲間に似ています。  
 #T011−4 オニヤンマ♂(オニヤンマ科)  #T011−5 オニヤンマ♀(オニヤンマ科)
 撮影F7:2006/08/13 浜田市 石見海浜公園  撮影F7:2006/08/13 浜田市 石見海浜公園
 #T011−2,−3 オニヤンマ♂(オニヤンマ科)  #T011−6,−7 オニヤンマ♀(オニヤンマ科)
 撮影C:2006/08/13 浜田市 石見海浜公園  撮影F7:2006/08/13 浜田市 石見海浜公園
 T029 ミルンヤンマ♂(ヤンマ科)  #T029−1 ミルンヤンマ♂(ヤンマ科)
 撮影S10:2009/06/24 温泉津町  撮影S10:2009/06/24 温泉津町
 翅はキラキラ光り、羽化したばかりの様に見えました。写真の黄斑は黄緑色に見えますが、黄色に変わり、成熟すると黄褐色になります。
体長70〜75mm。中型で、黒色に黄色から黄褐色の斑紋です。腰は細くくびれ、腹部各節に黄斑が見られ、第10節は全体が黄色いです。朝と夕方に活動し、昼は木陰でぶらさがっています。
 ミルンヤンマは日本固有種ですが、外国の人の名が付けられています。明治9年に日本に招待され、地質学を教え、地震学の基礎をつくった、イギリス人のジョン・ミルン氏に由来して付けられているそうです。
 T008 ダビドサナエ(サナエトンボ科) [拡大  #T008−4 ダビドサナエ♂(サナエトンボ科)
 撮影C:2004/05/12  温泉津町福光  撮影C:2007/06/10  温泉津町福光
 体長42〜49mm、後翅長約26mm。胸部前面の’ハ’・’ヘ’の模様と、側面の2本の黒条が特徴的で、他のサナエトンボと区別できます。この種は日本の特産種だそうで、山地の渓流でよく見かけます。名前はフランスの採集家P.デービッド(P.David )に由来するそうで、本人が名付けたのではないそうです。 ■コサナエ,ヒメクロサナエと似た種類がいますが胸部の模様で判断できます。クロサナエとは酷似していて胸部前面の’ハ’・’ヘ’の模様と、側面に2本の黒条があります。クロサナエは黒条がしっかりしていて、♂では腹部に黄斑がほとんど見られません。また確認できる距離に近づければ、♂では尾端の形で判断できます。
 A:ダビドサナエ♂, B:クロサナエ♂
 #T008−2 ダビドサナエ♂(サナエトンボ科)  #T008−3 ダビドサナエ♀(サナエトンボ科)
 撮影C:2007/06/01 温泉津町西田  撮影C:2007/06/01 温泉津町西田
 T024 コサナエ♂(サナエトンボ科)  #T024−1 コサナエ♂(サナエトンボ科)
 撮影C:2007/06/12 大田市三瓶町 三瓶山  撮影C:2007/06/12 大田市三瓶町 三瓶山
 体長30〜34mm。胸部前面に’L’とか’7’と呼ばれる黄紋があり、黒い肩縫線の前部分には黄条があります。写真下#T024−2で確認しました。2008.01.25名前訂正 ■似た仲間>タベサナエ:
 体長30〜34mm。胸部前面に’L’とか’7’と呼ばれる黄紋があり、黒い肩縫線の前部分には黄条がありません。(L字紋と側面黄斑の間には、L字紋上の黄点以外、黄色い条や斑がない)
 #T024−2 コサナエ♂(サナエトンボ科)  #T024−3 コサナエ♂(サナエトンボ科)
 撮影C:2007/06/12 大田市三瓶町 三瓶山  撮影C:2007/06/12 大田市三瓶町 三瓶山
 #T025−1,−2 オナガサナエ♂(サナエトンボ科)  #T025−3,−4 オナガサナエ♂(サナエトンボ科)
 撮影F7:2007/09/09 温泉津町  撮影F7:2007/09/09 温泉津町
 体長58〜64mm。♂の腹部は8節が横に広がり、尾先(尾部付属器)が細長く尖っている特徴的な形をしています。このことから名が付けられています。一般には流れの速い渓流で見かけるようですが、写真は流れのあまりない小川で撮影されました。  
 T005 ヤゴ(ヤンマの幼虫)  #T005−1 ヤゴ(ヤンマの幼虫)
 撮影C:2004/04/20  温泉津町福光  民家K近くの水路  撮影C:2004/04/20  温泉津町福光  民家K近くの水路
 撮影者によれば、約50mmのヤゴだそうです。分りませんねー
■オニヤンマの幼虫:流れのある川底の砂の中や石の下で生活する。
■ヤンマ科の幼虫:池や沼のど流れのないところで、植物の根や岩下に隠れて生活する。
 左の写真では輪郭が明確でないため、ヤゴを手の平に乗せて撮影したものです。


トンボ
 T002 シオカラトンボ♂(トンボ科) [拡大 詳細  T002−1 シオカラトンボ♀(トンボ科)
 撮影F:2003/08/20 温泉津町福光 民家Kそばの畑  撮影C:2004/08/19 温泉津町福光
 体長49〜56mm。未成熟な♂♀は黄褐色をしています。腹部に黒い斑条が見られ、腹部先から1/3(腹節7,8,9)が黒いです。成熟すると♂は腹部に青ぽい灰白の粉を吹き、♀は濃い黄褐色になります。体色から♂はシオカラトンボと呼ばれ、♀はムギワラトンボとも呼ばれています。
 写真は腹部の第8節が横に膨らんでいませんから♂になりますが、複眼は黄褐色で、全体の色は♀に見えます。
#T002
(2004.11.17)♂♀訂正: 色々な図鑑を見ると青緑色の複眼で♀と記述されるものもありました。特徴的な腹部先端を比較すると♀の様です。複眼が黄褐色のものは♀と判断できますが青緑色の場合は♂♀の判断はできないようです。 シオカラトンボの性別判断
2004.11.17以前の記述: 未成熟の♂の様に見えますが、腹部に青白い粉を吹いていません。♂は成熟すると名前の様に塩を吹いた様に白くなります。未成熟のシオカラトンボの♂♀は区別しにくいです。複眼の色に違いがあり、青緑色が♂で、黄褐色が♀です。
#T002−1
 T002−2 シオカラトンボ♀(トンボ科)  #T002−3 シオカラトンボ♂(トンボ科)
 撮影F7:2005/08/02 温泉津町  撮影F7:2005/08/16 温泉津町
 写真は腹部の第8節が横に膨らんでいますから♀です。(自信あり)
#T002−2
 写真は腹部の第8節が横に膨らんでいませんから♂になりますが、複眼は黄褐色で、全体の色は♀にも見えます。
#T002−3
 T002−4 シオカラトンボ♂(トンボ科) [拡大  #T002−5 シオカラトンボ(トンボ科)
 撮影F7:2005/08/17 温泉津町  撮影S10:2009/06/24 温泉津町
 写真は腹部の第8節が横に膨らんでいませんし、青白い粉を吹いていますから♂です。(自信あり)
#T002−5
 #T002−6 シオカラトンボ♂(トンボ科)  #T002−7 シオカラトンボ♀(トンボ科)
 撮影F7:2005/08/26 温泉津町  撮影F7:2005/08/26 温泉津町
 複眼青色
注:コフキトンボではないと思います。
 複眼黄褐色
 #T002−9 シオカラトンボ(トンボ科)  #T002−8 シオカラトンボ♀/ムギワラトンボ
 撮影S10:2009/07/29 東京都町田市  撮影S10:2009/07/29 東京都町田市
複眼茶褐色,腹部第8節膨らみなし,翅先が少し黒褐色 複眼黄褐色,腹部第8節膨らみあり,翅先が少し黒褐色
 T013 オオシオカラトンボ♂(トンボ科) [拡大 詳細  #T013−1 オオシオカラトンボ♂(トンボ科)
 撮影C:2004/07/22 温泉津町福光 釜野の山道  撮影F7:2005/08/05 温泉津町
 体長50〜61mm。シオカラトンボやシオヤトンボの♂に似ていますが本種は青味が強く、翅の付け根に♂は青白、♀は濃く褐色した模様が見られます。またシオカラトンボやシオヤトンボの♂は成熟しても胸部に黄褐色の色が混じります。日向より日陰を好み流れの穏やかな水辺で生活します。 ■シオカラトンボ,シオヤトンボ,コフキトンボの♂と違う点。
1.胸部と腹部に粉を吹き、胸部が青白で腹部が青白または灰白。
2.頭部,複眼,肢が黒い。
3.腹部の先端部分(第7〜8節)の少しだけ黒い。
4.翅の基部(付け根)に♂は青白の模様がある。
 #T013−6 オオシオカラトンボ♂(トンボ科)  #T013−7 オオシオカラトンボ(トンボ科)
 撮影S10:2011/07/07 相模原市  撮影S10:2011/07/07 相模原市
 ♀の配色をしていますが、♂も地色は黄褐色で黒状が見られ、成熟して全体に青白い粉を吹きます。 ※2012.12.03性別削除
 T017−1,−3 シオヤトンボ♂(トンボ科)詳細  T017−2,−4 シオヤトンボ♀(トンボ科)
 撮影C:2005/04/28 温泉津町福光 不言城址  撮影C:2005/04/28 温泉津町福光 不言城址
 体長40〜47mm。♂♀共地色は黄色で、♂は成長過程で腹部と胸部の前側が白い粉で覆われ、♀は黄褐色になります。翅の基部(付け根)が黄褐色であることが特徴で、他の似た種類と区別できます。平地の沼や池、水の張った田んぼに発生します。成虫で飛び回っているのは4月から7月までで、他の種に比べ活動期間が短いです。
■シオカラトンボ♂との違い
1.シオヤトンボは少し小型、体長約1cm小さい分腹部は巾広く見える
2.シオカラトンボの胸部の前背面は緑褐色で、腹端約1/3が黒い
3.シオカラトンボは10月まで長く活動する
■名の由来:漢字で塩屋蜻蛉と書きます。♂が体全体に白い粉を吹くことから名付けられています。
■似た仲間:コフキトンボ♀の翅透明型:未成熟のものは全体が黄色で、腹部左右に一対の黒条(黒くて太い縦筋模様)があり良く似ています。よって翅の基部の色で判断するのが簡単です。成熟したものは♂と同じ様に白い粉を吹くので似ていません。
 #T017−6 シオヤトンボ♂(トンボ科) [拡大]   #T017−7 シオヤトンボ(トンボ科)
 撮影S10:2012/05/14 町田市七国山  撮影S10:2010/04/20 相模原市
 T007 ハラビロトンボ♀(トンボ科) [拡大 詳細  T007−4 ハラビロトンボ♂(トンボ科) [拡大
 撮影C:2004/05/24  温泉津町福光  西条柿の果樹園  撮影C:2005/05/26 大田市 大江高山
 体長31〜33mm。 腹部は胸部より幅広く扁平なのが特徴です。♀は褐色した黄色に一部が黄色です。腹部の背の中心に黒条があり、その両脇に破線状の黒条が見られます。翅の付け根は淡い橙色です。♂は若い頃黄色で、成熟すると全体が黒くなり、成熟が進むと腹部背に青灰色の粉をふきます。池や沼などの湿原に生息しています。  成熟した♂です。黄色や青色の部分が消え、全体が黒く見えます。成熟が進むと、腹部に青灰色粉をふきます。
 #T007−1 ハラビロトンボ♀(トンボ科)  #T007−6 ハラビロトンボ♀(トンボ科)
 撮影C:2004/07/17 温泉津町福光    撮影S10:2011/05/14 横浜市緑区
 #T007−8 ハラビロトンボ♂(トンボ科)  #T007−9 ハラビロトンボ♂(トンボ科)
 撮影S10:2011/06/04 東京都町田市  撮影S10:2011/06/04 東京都町田市
 T010 ウスバキトンボ(トンボ科) [拡大   #T010−1 ウスバキトンボ(トンボ科) [拡大
 撮影C:2004/07/12  温泉津町福光  民家k庭  撮影C:2004/07/27  温泉津町福光  民家k庭
 体長44〜50mm。 体色は、複眼が赤色,胸部が淡く褐色した黄色,腹部が淡い褐色した橙色です。腹部背に黒褐色のスジが見られます。体に比べて翅が大きく、飛ぶ力も強いです。熱帯地方(琉球列島)から季節風に乗ってやて来る長距離飛行のできるトンボです。本種は長距離を飛ぶ大きな渡りをするタイプと、世代を重ねて小さく渡りを繰り返すタイプに分かれれるそうです。  
 #T010−2 ウスバキトンボ(トンボ科)  #T010−3 ウスバキトンボ(トンボ科)
 撮影S10:2009/07/29 東京都町田市  撮影S10:2009/07/29 東京都町田市
 T012 ミヤマアカネ♂(トンボ科) [拡大 詳細  T012−1 ミヤマアカネ♀(トンボ科)
 撮影C:2004/07/22 温泉津町福光釜野  撮影C:2004/07/22 温泉津町福光釜野
 体長33〜35mm。全体は淡い褐色から橙褐色で、♂は成熟すると赤くなります。このトンボの特徴は、縁紋近くの翅の途中に濃い褐色帯があることで、一般に見られるトンボでは、この種にしか見られない帯模様をしています。※北海道と沖縄に見られるコフキトンボ♀(オビトンボ)の翅に同じ帯模様がある。  水田や湿原など流れのあまりない水辺で生活します。
 #T012−2 ミヤマアカネ♂(正面) [拡大  #T012−4 ミヤマアカネ♀(トンボ科)
 撮影C:2004/07/22 温泉津町福光釜野  撮影S10:2010/07/22 横浜市
 T022 ノシメトンボ♂(トンボ科)  #T022−2 ノシメトンボ♂(トンボ科)
 撮影C:2006/11/12 大田市三瓶町 三瓶山  撮影S10:2007/10/17 町田市
 体長43〜47mm。翅先が褐色している特徴的なアカトンボです。リスアカネに似ていますが、顔面に眉斑(びはん)があり、少し大きいです。腹節は黒く、両側に黒条があります。丘陵地の池や沼,水田に発生します。成虫は6月頃から発生して11月頃まで見かけます。しかし沢山見かけるのは、やはり秋頃です。 ■熨斗目(のしめ):袖や腰の部分に、格子縞や色変わりがある織物
■似た仲間:コノシメトンボ,リスアカネ,マユタテアカネ♀
 #T022−3 ノシメトンボ♂(トンボ科)  #T022−4 ノシメトンボ♂(トンボ科)
 撮影S10:2010/08/16 横浜市  撮影S10:2010/08/16 横浜市
 T026 コノシメトンボ♀(トンボ科)  #T023−14 ナツアカネ♀(トンボ科)
 撮影F7:2007/09/02 温泉津町  撮影S10:2007/10/17 町田市
 体長約40mm。翅端が黒く褐色していて、ノシメトンボやリスアカネによく似ています。しかし胸部側面の黒条の形に違いがあるようで、側面の黒条の第1と第2が上でつながっているのがコノシメトンボだそうです。注:2008.09.20名前訂正  
 T023 ナツアカネ♂(トンボ科)詳細  #T023−1 ナツアカネ♂(トンボ科)
 撮影C:2006/11/12 大田市三瓶町 三瓶山  撮影C:2006/11/12 大田市三瓶町 三瓶山
 体長36〜40mm。体色は橙黄色で、成熟すると顔面や胸部側面含めて、全体が赤くなります。似ているアキアカネは胸部側面や顔面までは赤くなりません。平地や丘陵地の池や沼,水田に発生します。成虫は6月〜12月まで見かけます。 ■全体が真っ赤になるアカトンボ
 ショウジョウトンボ,ハッチョウトンボ,ミヤマアカネ,タイリクアカネ
 #T023−7 ナツアカネ♀(トンボ科)  #T023−4 ナツアカネ♂(トンボ科)
 撮影F7:2008/10/02 温泉津町  撮影F7:2007/09/09 温泉津町
 #T023−10 ナツアカネ(トンボ科)  ---
 撮影F7:2008/10/02 温泉津町  ---
 T004−1,−3 アキアカネ(トンボ科)詳細  #T004−2,−4 アキアカネ♀(トンボ科)
 撮影S10:2010/07/04 横浜市  撮影S10:2010/07/04 横浜市
 秋を代表する赤トンボです。夏は♂♀共黄褐色で、山地の涼しい所で生活していますが、秋には里に下りてきます。♂は秋になると腹部の方が赤くなります。体長約40mm  
 #T004 不明(トンボ科) [拡大  #T016 ヒメアカネ♂(トンボ科) [拡大
 撮影C:2003/10/19  温泉津町福光  撮影C:2004/09/02 温泉津町福光
★2010.07.03不明に修正
 T016−0 ヒメアカネ♂(トンボ科) [拡大   T016−1 ヒメアカネ♀(トンボ科) [拡大
 撮影C:2004/08/19 温泉津町福光  撮影C:2004/08/19 温泉津町福光
 ♂は赤い腹部の下側に黒い紋があり、胸部の黒条が太くはっきりしています。マユタテアカネと似ていますが本種は赤トンボの仲間では小さく、体長30〜36mmです。
<似た仲間>●マユタテアカネ:体長36〜42mm。
 ♂の眉紋は無いものや小さく薄いですが、♀は♂に比べてはっきりしたものが多くいます。
 T003 マユタテアカネ♀(トンボ科) [拡大1 拡大2  #T003−1 マユタテアカネ♀(トンボ科)
 撮影F:2003/09/25  温泉津町福光  撮影F:2003/09/25  温泉津町福光
 ヒメアカネ♀と掲載していましたが、鼻先の眉紋が分かる前後の写真からマユタテアカネ♀に訂正しました。注:2008.10.05名前訂正
また、胸部側面の模様からマユタテアカネかヒメアカネになりますが、微妙な違いはありましたが成熟したマユタテアカネの♀と同定しました。 体長30〜36mm。
■眉紋はマユタテアカネ,ムツアカネ,ヒメアカネ♀,マイコアカネ♀,ノシメトンボ,コノシメトンボ♀,ナニワトンボなどに見られます。
■マユタテアカネ♀には、翅端が黒いタイプと無色タイプがいて、♂は無色タイプしかいません。
 #T003−2,−3 マユタテアカネ♂(トンボ科)  #T003−4,−5 マユタテアカネ♀(トンボ科)
 撮影C:2007/10/01 温泉津町福光  撮影S10:2007/10/17 町田市


カワトンボ・イトトンボ
 T001 ハグロトンボ♂(カワトンボ科)  T001−1 ハグロトンボ♀(カワトンボ科) [拡大
 撮影F:2003/08/19  温泉津町福光  民家Kそばの山側   撮影C:2004/08/29 温泉津町福光  民家k庭
 体長60mm、♂の胴体は緑ぽい金色で光沢あり、♀は黒褐色
■ハグロトンボの名の由来:漢字で羽黒蜻蛉と書き、翅が黒いトンボから付いた説と、お歯黒の様な色をしているからだという説があります。
 体長57〜63mm。以前撮影した♂は金属光沢のある緑色をしていましたが、今回の♀は緑色が褐色した様な地味な色をしています。アオハダトンボの♀に似ていますが白い縁紋はありません。
 T006 ニシカワトンボ♂(カワトンボ科)  T006−3 ニシカワトンボ♀(カワトンボ科)
 撮影F:2004/05/11  福光川そばの道端  撮影F:2004/05/12  福光川そばの道端
 体長55〜60mm。お尻の先が挟む形をしていますから♂です。全体体は緑っぽい金色です。写真上の♂は腹部の端々が水色をしています。♂と♀共に翅は透明ですが、♂には橙色のタイプがいます。この種は地域的変異が多く、現在ニシカワトンボ,ヒガシカワトンボ,オオカワトンボの3種に分けられているそうです。
■翅の端に際立った橙色の紋がみえますが、縁紋(えんもん)といいます。なぜここだけ色が付いているのでしょうか。トンボ全体からすれば翅の色は透明で、黒い縁紋があります。飾りなのか目印なのか、諸々調べておきます。 
 お尻の先が上下に別れ下側に産卵管が見えますから♀です。私は♀は茶色っぽい金色をしていると思っていましたが。写真の♀は、全体が濃い緑の金色です。腹部がかなり太い気がしますがカワトンボ♀の特徴のようです。
 #T006−4 ニシカワトンボ♂(カワトンボ科) [拡大  #T018−2 オオカワトンボ♂(カワトンボ科)
 撮影C:2005/04/28 温泉津福光 不言城址登り口  撮影F:2004/05/11  温泉津町福光
   カワトンボの♂に淡い橙色の翅をもつものはいないそうですから、オオカワトンボ♂と同定します。
 T018,−3 オオカワトンボ♂(カワトンボ科)  #T018−1,−4 オオカワトンボ(カワトンボ科) [拡大
 撮影X:2005/05/05 温泉津町井田
 体長♂50〜63mm。♂の翅には無色のタイプと、赤橙色や薄い橙色の3タイプがいます。胸部や腹部は金緑色で、♂は成熟すると青白い粉を吹きます。平地や丘陵地の清流や山地の渓流に生息するカワトンボで、ニシカワトンボより少しだけ大きいです。分布は長野,静岡当たりから九州にかけて分布しています。  体長♀47〜58mm。オオカワトンボの♀の翅には、無色のタイプと薄い橙色の2タイプがいます。♀が成熟すると腹部が銅色をおびます。
■写真の様に翅が赤橙色で性斑が出たものは本種と同定できますが、無色タイプの♂や♀の場合、ニシカワトンボと似ていて大きさ以外の判断で、同定することは難しいとされています。
 T014 キイトトンボ♂(イトトンボ科)  #T014−1 キイトトンボ(イトトンボ科)
 撮影C:2004/08/05 温泉津町福光 不言城上り口  撮影C:2004/08/05 温泉津町福光 不言城上り口
 体長38〜44mm。♂の腹部は蛍光色の様な黄色で、先に黒い紋があります。♀の腹部は前が黄褐色で、後が黄緑色をして、先に黒い紋はありません。胸部と複眼は♂♀共黄緑色をしています。本種は他のイトトンボと比べて腹部の太さが太く、翅が短いのが特徴です。水草の多い沼や池に発生します。  写真は腹部の先が褐色した程度で、胸部も黄緑でなく褐色した黄色に見えますから未成熟個体と思われます。
 #T014−2 キイトトンボ♂(イトトンボ科)  #T014−3 キイトトンボ♂(イトトンボ科)
 撮影C:2005/08/11 温泉津町福光 不言城上り口  撮影C:2005/08/11 温泉津町福光 不言城上り口
 T030 オオイトトンボ(イトトンボ科)  #T030−1 オオイトトンボ(イトトンボ科)
 撮影C:2007/06/12 大田市三瓶山  撮影C:2007/06/12 大田市三瓶山
 T015 モノサシトンボ♂(モノサシトンボ科)  T015−1 モノサシトンボ♀(モノサシトンボ科)
 撮影C:2004/08/05 温泉津町福光 不言城上り口  撮影C:2004/08/05 温泉津町福光 不言城上り口
 体長42〜48mm。♂♀共に全体は黒色です。♂の胸部には青白いスジがあり、中肢,後肢の先も青白いです。♀の胸部のスジと肢全体は黄褐色です。腹部がものさしの様な等間隔の目盛り模様をしていることから、モノサシトンボと呼ばれています。木々が茂って小陰のできる沼や池で発生します。  撮影者によるとこのトンボが、不言城上り口に沢山いたそうです。近くに「つつみ」と呼ばれる直径50m以上の溜池があります。この溜池の水辺が繁殖地と思われます。
 T019 クロイトトンボ?(イトトンボ科)  T021 アオイトトンボ(アオイトトンボ科)
 撮影D:2005/05/20 温泉津町  撮影S10:2012/05/14 町田市七国山
●クロイトトンボ:体長30〜33mm(夏型より春型の方が大きい)。全体に黒く、腹部の節が灰白に見え、モノサシトンボの様にも見えます。モノサシトンボとは、胸部横の模様と腹部先の模様が違います。またクロイトトンボには複眼の上に青白い斑紋があり区別できます。♂は成熟すると胸部周辺に青白い粉をふきます。水草が多い池,沼,水田,小川に生息しています。  体長40mm、後翅長22mm。胸部の上半分が金緑色の金属光沢のあるトンボです。アオイトトンボ科全般に胸が金緑色をしています。♂は成熟すると金緑色以外の部分が黒味を帯び、翅付け根周辺に白い粉を吹きます。♀は金緑色以外は黄色く、成熟しても黒くなったり、粉を吹くことはありません。平地から高地の池や沼,湿原に生息しています。
 T021−1 アオイトトンボ(アオイトトンボ科)  T028 (アオイトトンボ科)
 撮影F7:2007/11/25 相模原公園  撮影C:2006/10/03 温泉津町福光 タツ岩
 T027 オオアオイトトンボ♀(アオイトトンボ科)  T020 ホソミオツネントンボ♀(アオイトトンボ科)
 撮影C:2006/10/03 温泉津町福光 タツ岩  撮影C:2005/04/28 温泉津町福光 不言城址上り口
 体長約46mm。オオアオイトトンボは胸部側面の金緑色の条が、上で後方に伸びて第2側縫線に達するそうですから、アオイトトンボでなく、オオアオイトトンボと同定します。またアオイトトンボ♀の産卵器節(第8,9腹節)に比べ、膨らみが大きいそうです。2008.10.03名前訂正  体長38mm。胸部側面に3個の銅色斑があります。本種は最初淡い褐色をしていますが、春先から♂は鮮やかな青になり、♀は淡い水色になって、交尾期を向かえます。
<オツネントンボとの違い>
1.本種は翅をたたんだとき、前翅の縁紋(えんもん)と後翅の縁紋が重なり、オツネントンボは重ならない。
2.本種は胸部側面に3個の銅色斑がり、オツネントンボは前後に延びる銅色の条がある。
 T009 オツネントンボ(アオイトトンボ科)  #T009−1 オツネントンボ(アオイトトンボ科)
 撮影C:2004/07/06 温泉津町福光   撮影C:2004/07/06 温泉津町福光 
 体長37〜40mm。体色は地味な淡い褐色に、背に濃い褐色の紋が見られます。このトンボの活動期は1年中で、夏に羽化し幼い成虫の姿で越冬します。名前も年(ねん)を越(えつ)すトンボから付けられています。本種は春先複眼のみ青くなって、交尾期を向かえます。  本種は翅をたたんだとき、前翅の縁紋(えんもん)と後翅の縁紋が重ならず、胸部側面に前から後ろに延びる銅色の条があります。


シオカラトンボの性別判断
1.体色で判断(一般的)
 ・全体がオリーブ色の幼体を、体色から判断するのは難しいです。
 ・未成熟の♂♀は全体が黄褐色で、腹部に黒い斑条があり似ていますが、♂の腹部第3節の色が灰色っぽい青色です。
 ・成熟した♂♀はご存知の通り簡単です。♂が腹部に青白い粉を吹き青っぽく見えるのに対して、♀は濃い黄褐色です。しかし注意も必要
  です。たまに♀に青白い粉を吹くものがいることと、コフキトンボの♀とシオカラトンボの♂が似ていることです。性別の判断の前に大前提
  として正しい種の同定(どうてい)が必要です。<似ている仲間>シオカラトンボ,シオヤトンボ,オオシオカラトンボ,コフキトンボ)
2.複眼が黄褐色のものは♀と判断できますが、青緑色の場合は♂♀の判断はできないようです。
  2012.05.30修正:複眼の色で♂♀の判断はできないようです。複眼の色での性別判断は、成熟した個体でのみ可能か調査中です。
3.♂の腹部第2節には副性器(ふくせいき)と呼ばれる生殖器官があり、メスに比べ下側に出っ張っています。
4.腹部先端での♂♀判断方法:(シオカラトンボのみ)
シオカラトンボの腹部の先端で♂♀を判断するのは難しそうですが、少なくとも♀は先端部中央に白い三角突起があり尾毛がハの字に開いたものと、8節が横に膨らんだものは♀のようです。
★シオカラトンボの腹部先端(真上からの腹部第9,10節を見た図)
♂(A幼体,C未成熟,B成熟) ♀(C,D幼体・未成熟,C〜F成熟)
  A   B   C   D   E    
 
♂の上から見える2本の器官は尾部上付属器(びぶじょうふぞくき)と呼ばれるもので、♀に見られる左右の2本を尾毛(びもう)と呼ぶそうです。シオカラトンボでは形が同じで、同じ器官の様に見えますが機能は違います。♀に見られる尾毛の上にある白い三角突起に関しては、説明した資料がありませんでした。幼虫期に肛上片(こうじょうへん)と呼ばれる三角の片が存在することが分かりました。しかしこれがなごりであるか、あるものとないものがいるなどの記述はどの資料にもありませんでした。シオカラトンボの産卵管は退化し、8節の裏に生殖弁(せいしょくべん)の形になっていて、10節の上に突き出る構造ではないことを確認しています。上の写真の様に♀で黄褐色で、未成熟でない個体でも三角突起がなく尾毛もストレートに閉じたタイプがいます。三角突起が何であるか分からないいじょう、腹部先端ではなく♀に見られる生殖弁の第8節の膨らみで判断した方が簡単かもしれません。
蜻蛉目>
 ・ムカシトンボ
 ・ヤンマ,エゾトンボ,ヤマトンボ,サナエトンボ
 ・シオカラトンボ,チョウトンボ,ウスバキトンボ,ハッチョウトンボ
 ・ショウジョウトンボ,ミヤマアカネ,アカネトンボ,ノシメトンボ
 ・イトトンボ,ハグロトンボ,カワトンボ,ハダトンボ

 トンボ目は、ほぼ同じ大きさの発達した2対の翅、1対の大きな複眼と、長く伸びた腹部が特徴です。幼虫はヤゴと呼ばれ水中で生活していますが、成虫になる段階で水上に出て羽化し、成虫は水辺近くの地上で生活します。蛹にならない不完全変態の形態をとります。

[注]撮影F7:FUJIFILM FinePix−S7000, 撮影C:OLYMPUS C−750UZoom, 撮影D:KONIKA MINOLTA DiMAGE−Z3

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